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ボニー・レイット、変らないことの素晴らしさ

 少し前、ボニー・レイットの久々のニューアルバムがリリースされた。

B006R1T40ISlipstream
Bonnie Raitt
Redwing Records 2012-04-10

by G-Tools

 タイトルは「スリップ・ストリーム」と勇ましいけれど、このアルバムには良い意味で変らないボニー・レイットがいた。



 1曲目のファンキーな「USED TO RULE THE WORLD」に、心をググッとつかまれ、ラストの「GOD ONLY KNOWS」までの全12曲。すべてに例のボニー節が冴え渡るから、リリースから数ヶ月が経っても、CDプレイヤーの近くに置いて愛聴している。
 個人的には2曲のボブ・ディランのカバーがツボ。ボブの中でも最近の曲を選ぶあたりが、実に心憎い。

 デビューから40年、既に還暦を過ぎたボニー・レイットだが、妙に若作りをしないあたりもステキだ。いつもの声とスライドギターでぶっ飛ばし、時にはしっとりと歌い上げるニューアルバムには、デビューアルバムの「Bonnie Raitt」や2枚目の「Give It Up」あたりと変らない心地よさがある。
 このアルバム、聴き込むほどに良さがにじみ出てくる傑作だと思う。
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| ロックの名盤 | 18:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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スノー・クイーン-桜に白い雪

 季節はずれの寒気が、昨日から北海道のオホーツク海側に居座っている。
 冷たい雨はやがて雪に変り、5月半ばだというのに、家の周りはうっすらと雪景色。せっかく咲いたエゾムラサキツツジも、雪の冷たさで萎れてしまった。

エゾムラサキツツジ

 家の裏手にある小高い山に登ると、さらに雪は深く、真冬に逆戻り。
 白い雪の中に、桜が咲いていた。

桜に雪

 若い芽を吹き出したばかりの白樺も、雪に埋もれてしまいそうだ。

白樺にも雪

 天気予報によると、この週末は低温が続くけれど、来週の後半は最高気温が20℃を超えるようだ。
 この寒暖の差は異常だが、桜に雪が積もる様子は長い北海道生活の中で、初めて見る光景だった。


 ということで、今日の1曲は「Snow Queen」。作者であるキャロル・キングではなく、ロジャー・ニコルズ・トリオのカバーバージョンで。



 この「Snow Queen」(上の音源はシングルバージョンで、アレンジは異なるけれど)が収録されているロジャー・ニコルズの「Small Circle of Friends」も、ロックの名盤中の名盤だ。

B0006U8DQMSmall Circle of Friends
Roger Nichols
Rev-Ola 2005-03-08

by G-Tools

 1968年にリリースされたこのアルバムには、緻密でポップなプロダクションが施されている。しかし、サイケデリックが全盛の時代にはいかにも異質な存在だったようで、ヒットすることはなかった。
 しかし、カバー曲のアレンジの素晴らしさなどから、日本では密かに愛聴され続けたアルバムで、90年代に入るといわゆる渋谷系の人たちに強く支持されることに。

 そんな背景もある「Small Circle of Friends」だが、単純に良質のポップ音楽として大好きなアルバムだ。
 どこか懐かしいのに、決して古臭さを感じさせない曲の数々は、ぼくの音楽的な宝物のひとつである。

 最後にもう1曲。「The Drifter」を。



 これもヒットはしかなかったけれど、1969年にひっそりと生まれた名曲だ。

| ロックの名盤 | 16:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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追悼、レヴォン・ヘルム

 ザ・バンドのドラマーだったレヴォン・ヘルムが亡くなった。

ザ・バンドのドラマー、レヴォン・ヘルム、癌との闘病の末に逝去

 彼が喉頭癌を発病し、闘病生活を送っていたのは知っていたが、つい最近まで音楽活動をしていただけに、死去のニュースにはショックを受けた。

 ただ、悲劇的な死を思い起こさずにはいられないザ・バンドのメンバーの中で、レヴォンが多く友人たちに見守られて亡くなったらしいことを知って、ぼくは救われた気がした。
 そして「ラスト・ワルツ」以降はあまりに深い確執があったロビー・ロバートソンが、レヴォンの危篤の報を受けてニューヨークの病院へ急いだという話にも、涙してしまった。


 ザ・バンドというバンドは、不思議なグループだった。
 ロック界が百花繚乱だった60年代終わりにデビュー。様々な大輪の花や原色の造花が咲き乱れるなか、彼らは原野にひっそりと咲く美しい野性の花のようなのバンドだった。
 そして、20代後半で老成したかのような音楽を奏で、30代で「音楽という旅に疲れてしまった」と宣言して、解散してしまう。

 でも、彼らの渋いアルバムの数々が、ぼくは大好きだ。
 レヴォンが亡くなったことは悲しいけれど、ぼくはこの先も「ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク」や「南十字星」を聴き、「ラスト・ワルツ」の映画を見ながら、心豊かな時間を過ごすのだと思う。



 彼らの曲の中で一番好きな「The Night They Drove Old Dixie Down」を捧げ、心からレヴォン・ヘルムのご冥福をお祈りいたします。

| ロックの名盤 | 08:13 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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1966年のジーンズとロック

 ぼくにとって、ジーンズといえば、リーバイスの「501」だ。
 年代によって、スタイルの変遷はあっても、ジーンズの元祖の「501」は、エレキギターでいえばテレキャスターのようなもので、定番中の定番といえるだろう。

 そういえば、今のジーンズとエレキギターのあり方には似通った部分が多い。
 ジーンズもヴィンテージものは高価だが、それを徹底的に研究して作られたレプリカが存在する。さらに、ジーンズのレプリカの分野では日本がトップレベルで、世界的にも高く評価されているらしい。

 70年代から80年代に作られ、フェンダーやギブソンをフルコピーしたグレコやトーカイのレプリカのエレキギターは、ジャパン・ヴィンテージと呼ばれ、海外にも多くのファンがいる。
 ジーンズとエレキギター、どちらもオリジナルを作り出したのはアメリカだが、その良さをミリ単位で研究して、精巧に復元するのが日本というのは、まったく同じ構図である。

 たとえ、徹底的にレプリカされた「501」タイプのジーンズでも、商標の関係からリーバイスと同じバックポケットのステッチを使えないあたりも、フェンダーやギブソンに少し似せたロゴをヘッドに付けていた日本製のエレキギターとよく似ている。


 少し前に、そんなレプリカ・ジーンズを買った。1966年あたりに作られていた「501」をモチーフにしたジーンズである。
 ぼくは「ジーンズなんて、普段着。そもそもワークウェアなんやから、1万円以上のものを買うのは馬鹿らしい」と思っている。しかし、一度はレプリカ・ジーンズの実力ってやつをを試してみたくて、ちょいと高価な「SUGAR CANE」に手を出してしまった。

シュガーケーンのジーンズ

 「SUGAR CANE」は日本のブランドだが、このジーンズはアメリカ製で、逆輸入されたものだ。まだ、着始めて数週間だが、ざっくりとしたデニムの肌触り、細くはないけれど、太くもない絶妙のシルエットが気に入っている。

 現在売られているレギュラーラインのリーバイスの「501」とは、かなり異なった着心地のジーンズで、少し高かったけれど、それだけの価値のあるジーンズのような気がする。
 色落ちの具合が分かるのは、まだ先のことだが、履きこんでいくのが楽しみな一本である。 



 1966年は「501」がワークウェアではなく、カジュアルなジーンズとして、ひとつの完成形をみた年らしい。そして、ロックにとっても、1966年は特別な年だった。

 まず、5月にボブ・ディランが「ブロンド・オン・ブロンド」をリリースする。

B00026WU8MBlonde on Blonde (Reis)
Bob Dylan
Sony 2004-06-01

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 ボブの名盤中の名盤。レコードの時代は2枚組みで、初めて聴いた時は1曲でD面のすべてを使った「Sad Eyed Lady Of The Lowlands(ローランドの悲しい目の乙女)」に、ぶっとんでしまった。
 全14曲、捨て曲なんぞは1曲もない。CDでは1枚とコンパクトになったが、通して聴くには気力と体力のいるアルバムだ。

 そして、翌6月にリリースされたのが、ビーチボーイズの「ペット・サウンズ」である。

B0009OAUC0ペット・サウンズ
ビーチ・ボーイズ
EMIミュージックジャパン 2009-07-01

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 これもロック史の中で輝き続けている名盤。そして、ぼくにとっては、未だに正体不明の部分のある1枚で、聴くたびに何らかの発見のある不思議なアルバムだ。

 それはビートルズの音楽からは感じられないブライアン・ウイルソンという人のせつなさ、底のしれない悲しさが、このアルバムに込められているからもしれない。
 いずれにせよ、これほどまでに儚くも美しく、そして壊れやすそうなロックやポップのアルバムは他にはなく「ペット・サウンズ」が唯一無二の存在であることは、まちがいない。

 さらに、同じ月にビートルズはシングルの「ペイパーバック・ライター」「レイン」をリリースする。これらの曲には「シーラブズユー、イエイ、イエイ」と無邪気に恋愛を唄っていたビートルズの面影はまったくない。

 特に「レイン」はプログレッシブ・ロックの元祖ともいえるような名曲だ。



 こんな曲をシングルのB面にもってくるあたりに、66年のビートルズの余裕とすごさを感じる。

 この後に、ビートルズは唯一の来日公演を行い、8月には「リボルバー」をリリースする。

B0025KVLTCRevolver (Dig)
Beatles
EMI UK 2009-09-09

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 今では「サージェント・ペパーズ~」を凌ぐ名盤と評価されている「リボルバー」も、あえて説明する必要のないほどの名盤だ。

 「ペット・サウンズ」と「ブロンド・オン・ブロンド」、そして「リボルバー」が立て続けにリリースされた1966年は、ふり返ってみるとロックに何かが舞い降りた年、奇跡の1年だったといえるかもしれない。

| ロックの名盤 | 22:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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CDで「ヘンドリックス・イン・ザ・ウエスト」が再発売

 これまで、ぼくはジミ・ヘンドリックスについては、あまり書いたことがない。
 もちろん、ジミヘンのことはそれなりに知っているつもりだ。オリジナル・アルバムはすべて聴いているし、ライブの映像もウッドストックを筆頭に色々と見てきた。

 でも、ジミヘンの素晴らしさを言葉にするのは難しい。
 「ジミヘンのギターは、未だに革命的。彼はギター魔人だ!」くらいのことは簡単に書けるのだが、その後がどうにも続かない。
 下の映像も見てもそうなのだが、どうやってあんな音を出しているのか、頭では理解できない。もちろん、手元は丸見えで、あのトーンやフレーズにタネも仕掛けもない。でも、ぼくにとってジミヘンのライブは、永遠にマジックなのだ。

 そんなジミヘンのライブ映像をいくつか紹介する。
 まずは、1967年のモンターレポップフェスティバルでの「Wild Thing」。


 
 ギターを燃やしてしまったことによって、今では伝説化している映像だが、火を付けるまでのパフォーマンスも圧倒的だ。ホントに凄いと思う。

 次はちょっと珍しいところで、ハワイのジミヘンで「Voodoo Chile」。



 マウイ島の牧場のようなところに建てられた小さなステージ。うしろにはなぜか鯉のぼりが泳いでいて、観客は少なめ。マウイの村祭りのようにも見えてしまうが、ジミヘンのパフォーマンスは凄い。
 いやはや、こんなロケーションでジミヘンが見られたなんて、夢のようですな。


 未だに訳の分からないジミヘンの素晴らしさを、初めて教えてくれたのが「Hendrix in the West」という寄せ集めのライブ・アルバムだった。
 このアルバム、ぼくが高校生だった30年前には普通にレコードとして買えたが、いつの間にか廃盤に。何度も聴いた大好きなジミヘンのアルバムだったので、CDで買い直そうと思っても、音源の権利の関係か再発されることもなく、時間だけが過ぎていった。

 しかし、この秋になって、そんな「Hendrix in the West」が唐突に再発売された。

B0055IU3WWHendrix in the West
Jimi Hendrix
Sony Legacy 2011-09-13

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 懐かしく、聴きたいのに買えなかったということもあり、早速手に入れて聴いてみると、記憶に残っているあのアルバムと何か違う。
 「変だなあ」と思って調べてみると、まず曲順が変更されていた。レコードでは1曲目が「JOHNNY B. GOODE 」だったはずなのに、再発CDは「THE QUEEN~SGT.PEPPER'S」のメドレーに替わっている。ジミヘンのギターが泣きまくる「RED HOUSE」がラストじゃないのにも、大いに違和感がある。「Hendrix in the West」は豪快に突っ走るロックンロールに始まり、泣かせるブルースで完結していたからだ。
 さらに、最大の聴きどころでもある「LITTLE WING」と「VOODOO CHILE」はオリジナルと異なるテイクに差し替えられている。

 新たに追加された3曲が加わって、収録時間も長くなり、ボリューム満点のライブ盤に生まれ変わった「Hendrix in the West」。レコード時代の「Hendrix in the West」に思い入れのない人には、何ら問題もなく、ジミヘンの入門編としても聴きやすく、素晴らしいライブ盤だ。

 しかし、このアルバムを待ち望んでいたのは、きっとレコード時代の「Hendrix in the West」に親しんだ人だろう。元々がジミヘンの死後に散らばっていた音源を寄せ集めたライブ盤であっても、リリース当時のフォーマットを守るというのは大切だと思う。これでは、タイトルとジャケットが同じでも、中身は別のアルバムである。
 高校生の頃にレコードで聴きまくったあのアルバムがCDでは再現されていなかったのが、とても残念だ。

| ロックの名盤 | 22:30 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ランニング中、頭をよぎる「Running On Empty」

 9月に入ったというのに、北海道でも暑さが続いている。
 本来、こちらではお盆が過ぎると秋の気配が濃厚になってくる。でも、今年は9月に入っても秋風どころか、蒸し暑い風が吹いている。
 どうやら、今年の夏は観測史上最高の猛暑になりそうだが、北海道のオホーツク海沿いにある街でも、記憶にない暑さが続いているのだ。

 そんな記録的な暑さの中、8月8日のエントリーにも書いたように走っていた。
 さすがに、あまりに暑い日は走らなかったし、ある程度年齢をとると調子にのって毎日のように走るのはひざ等の故障の原因にもなるらしいで、2日に一度のペースで1時間弱のランニングを続けた。

 SUUNTOの「t1c」に蓄積されたランニングのデータを見ると、8月に走った回数は19回で、時間は13時間ちょっと。6759キロカロリーを消費したことになっている。


 これまでより、余計にカロリーを消費しているのだから、少しは痩せてもいいはずなのだが、体重はわずかに1キロ減っただけ。うーん、暑かったからビールがたくさん飲んだせいかもしれないな。
 まあ、ダイエットが目的ではないし、食べたいものやお酒まで我慢するつもりはない。体重についてはそれほど気にしちゃいないけれど、この際お腹も少々へこませたい気もする。
 
 それよりも、意外だったのは「あれは苦痛だ」と思い込んでいた走ることが、何だか楽しくなってきたことだ。
 もちろん、何事も楽しくなくっちゃ続かないけれど、SUUNTOの「t1c」を買ってからは、今の心拍数を見ながら、自分のペースで無理のないランニングができるようになった。適度な心拍数で、走り続けるというのは気持ちの良い行為なのだ。
 いずれにせよ、トレーニングの成果を数値として確認できるのは、ちょっとした励みにもなる。最初は「走る時のおもちゃ」と思っていた「t1c」だが、今では手放せないランニングのパートナーである。

 前置きが長くなったけれど、いつもランニング中に頭に浮かぶのが、ジャクソン・ブラウンの「Running On Empty」だ。



 「走り続ける、何も考えないで走り続ける。走り続ける、何も見ないで走り続ける。何を探したいのか、よく分からないけれど、太陽に向かって走リ続ける」というサビの歌詞には若さゆえの疾走感がある。
 しかし、それに続く「でも、何かのうしろを追いかけているだけ」という最後のフレーズにジャクソン・ブラウンらしいナイーブな思慮深さを感じる。

B0000262U9Running on Empty
Jackson Browne
Warner Bros UK 2000-03-13

by G-Tools

 「Running on Empty」がオープニングを飾るこのアルバムは、ジャクソン・ブラウンの1977年の全米ツアー中に製作され、レコーディングはステージはもちろんのこと、ホテルの部屋、ツアーバスの中などでも行われた。
 移動しながら作られたせいか、このアルバムは旅の途中で聴くと気持ちがいい。ぼくは20代前半にバイクに乗って、日本中をふらついていた頃に、最もよく聴いた。 
 「特に行くあてはないけれど、ここにいるわけにもいかない。どこかに、自分の居るべき場所があるはずだ」と思いながら、あてもなくバイクで野宿を重ねていた頃の気分に「Running on Empty」はぴったりのアルバムだった。

 そして、あれから25年が過ぎた。あの旅の中で、偶然に住み込みで働くことになった街のはずれをランニングしている。生まれた場所から遠く離れたこの街に対して「ここが終の棲家だ」という確信はない。でも、ここには帰るべき場所がある。
 25年前の夏、バイクで放浪を続けていた頃には戻れないし、戻りたくもない。でも、ジャクソン・ブラウンの「Running on Empty」を聴くと、あの夏の気分を思い出す。 

| ロックの名盤 | 22:07 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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愛すべきバンド、フェイセズ

 一番好きってわけじゃないけれど、ぼくには長年に渡って愛し続けているバンドがある。フェイセズだ。

 このバンドのオリジナルメンバーは、今はなきロニー・レーン、ロッド・スチュワート、ロン・ウッド、イアン・マクレガン、ケニー・ジョーンズと、実に通好みのメンツ。ロニー・レーンの脱退後に、日本人ベーシストの山内テツが加入したことでも知られている。

 フェイセズの活動期間はわずか5年ほどで、オリジナルアルバムも1枚のライブ盤を含めて5枚しか残していない。
 キャリアをふりかえってみると、すごいメンバーを擁していたバンドなのに、大成功を収めたわけではない。それどころか、ロッドがソロアーチストとしてヒットを連発したことによって、次第に彼のバックバンドと化していき、メンバー内に亀裂が広がり始める。このあたりの話からも分かるように、フェイセズはどこか哀愁が漂うバンドなのだ。
 しかし、ルーズで陽気なくせに、味わい深い彼らの曲は、未だに聴いていて飽きることがない。



 そんなフェイセズの代表曲である「Stay With Me」の入っている「A nod's as good as a wink to a blind horse~馬の耳に念仏」は彼らの代表作といえる一枚だ。
 ロック史に残る名作とまではいえないと思うし、緻密に作り上げられたアルバムでもない。でも「馬の耳に念仏」は愛すべきアルバムで、ぼくはこの先も聞き続けていくと思う。

B001H68K6W馬の耳に念仏
フェイセズ
Warner Music Japan =music= 2008-12-17

by G-Tools


 そんなフェイセズが来月に一夜限りの復活をするらしい。

フェイセズ、ロッド・スチュワート抜きで再結成

 しかし、BARKSの見出しにあるようにロッド抜きでの再結成になるようだ。
 下の映像にもあるように、最近もロッドとロニーはステージで「Stay With Me」を実に楽しそうにプレイしていたのに・・・・。

 

 このライブを見る限り、2人が不仲というわけではなさそうなのだが、他のメンバーとは未だに尾をひく確執があるんだろうか?ベースにビル・ワイマンが入るあたりは、なかなか心憎い人選だけど、ロッド抜きのフェイセズってのは、やっぱり寂しい。
 陽気でルーズな曲の中に漂う哀愁。これがフェイセズの魅力だと思う。でも、リユニオンにすら寂しさを感じちゃうのは、ちょっとなあ。

| ロックの名盤 | 17:55 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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夏を待ちわびながら、サンタナを聴く

 この夏の北海道は、とにかく天候が不順である。
 7月、ぼくが住んでいるオホーツク海沿いの街では、毎日のように雨が降り、気温も低かった。少しも夏らしくない7月の中で、朝から夜まですっきりと晴れた日はわずかに数日だったのではないだろうか。

 北海道ではお盆を過ぎれば秋風が吹き始めるので、残された夏はわずかに数週間しかない。明日から始まる8月はとにかく晴れて、気温も高くなってほしいものだ。
 そして、そんな冷夏の北海道で、ホントの夏を待ちわびながら、サンタナばかり聴いている。

 サンタナといえば、ぼくはもう40年前の話になってしまったたウッドストックでのステージが、真っ先に頭に浮かんでくる。 



 このとき、サンタナは正式なレコードデビューの直前だっただが、既に熱い、いや暑苦しいともいえるプレイを繰り広げている。でも、ぼくはクールではなく、過剰な熱さこそがサンタナの魅力だと思っている。
 それにしても、サンタナって人は若い頃から顔でもギターを弾いていたのね。

 キャリア40年、サンタナの長い歴史の中で、ぼくが一番好きなのは「キャラバンサライ」だ。

B0000AKY7ECaravanserai
Santana
Sony Mid-Price 2003-09-30

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 ジャズ的な表現も織り込んだトータル感のあるロック・アルバムであると同時に、当時流行していたプログレッシブ・ロックのテイストも漂ってくる一枚。
 決して難解な音楽ではないけれど、聴くたびに新たな発見のあるスルメのようなアルバムだ。

 もちろん、サンタナのギターから弾き出されたフレーズは時に熱い。でも、そこには思慮深い熱さがあって、他のアルバムとは温度が違う気がする。赤ではなく、青い炎が感じられる音と表現すればいいだろうか。

 ギラギラした太陽の下ではなく、夏の星空の下で聴くとググッときそうなアルバム「キャラバンサライ」は、まちがないサンタナの傑作アルバムのひとつである。

| ロックの名盤 | 19:44 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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GyaoのBAHO

 基本的に無料のインターネットテレビGyaoのコンテンツの中に「昭和TV」というのがある。
 その名の通り、昭和時代の様々な映像を見られるのだが、ぼくが月に1回の更新を楽しみにしているのが「全日本プロレス THE BEST」だ。
 今のプロレスに比べると、技も少なくて、動きもゆっくりなのだが、どの試合にも何ともいえぬ味わいがある。「技は出せば良いってもんじゃない。すべての動きに意味を持たせろ」。そんな馬場さんの声が空から聞こえてきそうな試合の数々には、単に「昔のプロレス」とは言い切れない何かが潜んでいると思う。

 そんな「昭和TV」の開設一周年を記念して行われたトークショウとライブの様子が、10月1日までの期間限定で公開されている。
 トークショウに出演しているのはCharとジョー山中、ROLLYの3人で、昭和の日本のロック秘話のようなものも語られていて、なかなか面白い。特にCharの熱い語り口は必見かも。

 ライブのほうはBAHOの「上を向いて歩こう」で始まり、後半でジョー山中とROLLYが加わるという展開で進むが、これも実に素晴らしかった。
 Charと石田長生の2人のギターのアンサンブルは、さらに熟成され、チューニングや老眼まで芸にしてしまう話術も絶妙。グイグイと彼らの世界に引き込まれていく。

 ライブの中では、ベースを弾き、ハーモニカを吹くCharの姿も見られるのだが、これが実に決まっていた。「天は二物を与えず」というけれど、かっこいいギターが弾けて、唄もうまく、さらに喋りでも抜群の冴えをみせるCharに関しては、それはあてはまらないなあ。

 ジョー山中も還暦を過ぎたとは思えないほどの声量と軽やかな動きで、久しぶりに聴いた「人間の証明のテーマ」にはゾクゾクしてしまった。この曲、角川映画のテーマ曲ということで軽くみていたが、日本のR&Bの名曲だと思う。

 そんな中、ROLLYはちょっと控えめ。耳に残る怪しいリードギターを弾くあたりはさすがだが、必殺技の笑うギターは聴けなかった。さすがの彼も日本のロック・レジェンドの前では、いつもの調子が出ないといったところだろうか。

 このライブ、基本的にノーカットだと思うのだが、会場が徐々に暖まり、ステージでプレイしている側も次第に熱くなっていく様子がよーく分かる。最近はYoutubeで1曲だけというパターンが多いけれど「あれは断片的でしかないんだなあ」ということも思い知らされるライブだった。

 このトークショウとライブ、2つとも見ると2時間を超えるボリュームがあるので、時間のある時にクリックして、ゆっくりと楽しんでください。


 ついでに、再始動したフラワー・トラベリン・バンド関連の映像を。
 まずは、トークショーの中にも出てきたパンツ一丁で象に乗る、ジョー山中。



 ルックス、サウンドのどちらも強烈。「70年代の初めの日本に、こんなバンドが存在していたなんて」と改めて驚いてしまった。

 次は今年の再始動後のライブから。



 曲は同じく「Satori Pt II」だが、メンバーの合計年齢が300歳を超えるバンドとは思えないほどパワフルなプレイだ。
 ジョー山中の右側、石間秀機が弾いているのはシターラというオリジナルの楽器。ギターとシタールを融合させた楽器だそうで、唯一無二の独特の音はすごい。

 それにしても、この「Satori Pt II」という曲、一度聴くと耳からなかなか離れない。
 英語の歌詞なのに、曲調はオリエンタル。無国籍な曲に秘められてたパワーは、今も変わらないのだ。

サトリサトリ
フラワー・トラベリン・バンド


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 そんな「Satori Pt II」の入っている「サトリ」は日本のロックの孤高の名盤。
 レコードの時代には何度も聴いたけれど、CDは持っていなかったので、ついついポチッとしてしまった。

 ついでに1冊、一番新しい「ROCKS OFF」は日本のギタリストの特集。

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 Charや鈴木茂のインタビューの他に、石間秀機とROLLYの対談もあって、なかなか楽しい内容だった。


 最後にBAHOのライブを見ると、いつも欲しくなってしまうのがオベーション。
 彼らと同じギターを持ったからといって、うまくなるわけではないのは、よーく分かっているのですが、昔からあこがれがあるんだなあ、オベーションには。


Ovation Celebrity CC48

 それしても、昔はとても高価なエレアコという印象のあったオベーションが、アウトレットとはいえ、今では5万円ちょっとで買えてしまうなんて・・・・。
 うーん、物欲の秋です。

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ロックンロールのゴットファーザーと息子たち

 歴史の中に「もしかして」はない。でも、たまに「もしかして」を空想してみるのも面白い。
 ロックの場合、もしチャック・ベリーがいなかったら、ジャンルそのものが成立しかっただろう。さらに、ビートルズやストーンズが世に出ることもなかったかもしれない。
 ワンパターンと思われがちなイントロのギターとリフ。しかし、あれこそがロックンロールのアイコンであり、チャック・ベリーの偉大な発明なのだ。

 そんなロックロールのゴッドファーザーと、彼の影響をモロに受けた息子たちの競演を見てみよう。
 まずはジョン・レノン。1972年に放映されたテレビ番組の中での競演だ。



 「Come Together」に関する盗作問題で因縁のある2人だが「チャック・ベリーは、ぼくのヒーロー」と言い切るジョンが、実に楽しげにプレイしているのが印象的。
 チャック・ベリーの決めワザのひとつ、ダックウォークも軽やかだ(バックでヨーコが唸るのは、そんな時代だったからですね)。

 次はキース・リチャーズとの競演。映画「ヘイル!ヘイル!ロックンロール」の中の有名なひとコマだ。



 チャック・ベリーというおっさん、変人というか性格的にかなり問題のある人らしく、お金に汚く、逮捕歴も数回ある。さらに、ツアーには出ても、バンドは同行させず、現地でミュージシャンを調達しては、適当にライブを繰り返していた。
 そんな行き当たりばったりのチャック・ベリーをキースが「ちゃんとしたライブをしないとダメだよ」と説得。チャック・ベリーの60歳の誕生日を祝って、豪華ゲストを招いたライブが実現した。そのライブを舞台裏を含めて撮影した映画が「ヘイル!ヘイル!ロックンロール」だ。

 映画の中でキースはチャック・ベリーの複雑怪奇な性格に引きずり回されるが、彼を必死に盛り立てようとする姿はあまりにけなげで、感動的ですらある。しかし、撮影中に多くの衝突があったのも事実のようで、象徴的なシーンがこれだ。
 「キャロル」のイントロを弾くキース。しかし、チャック・ベリーが「ちょっと待ちな。そうじゃねえだろうよ」と演奏を止めて、チョーキングのやり方の指導をする。怒りをこらえて、イントロを弾き直すキース。しかし、そのむくれた顔は映像に残されているキースの表情の中でも、ピカイチの怖さだ。

 キースに説教をするチェック・ベリーも只者ではないが、恐怖すら感じるむくれ顔からはキースの本性のようなものを感じますなあ。

ヘイル!ヘイル!ロックンロール(完全限定版 4枚組コレクターズ・エディション)ヘイル!ヘイル!ロックンロール(完全限定版 4枚組コレクターズ・エディション)
リンダ・ロンシュタット, チャック・ベリー, ロバート・クレイ, ジュリアン・レノン, テイラー・ハックフォード


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 昨年暮れに4枚組みのコレクターズエディションも発売された「ヘイル!ヘイル!ロックンロール」はロック・ファン必見の映画であることはまちがいないだろう。

 最後は、ブルース・スプリングスティーンと大定番曲の「Johnny B Goode」を競演する姿をどうぞ。



 チャック・ベリーも年をとって、少しは丸くなったのか、周りに気をくばりながらプレイしているように見える。
 しかし、最後までチャック・ベリーを見つめ続けるブルース・スプリングスティーンからは「このオヤジ、何しよるか分からん」という緊張感も感じられる。

 1926年生まれで、80歳を超えたというのに、未だに現役でステージに上がり続け、お得意のダックウォークを披露するチャック・ベリー。ロックロールのゴッドファーザーの前では、ジョンとキース、そしてボスだって、永遠に息子のままなのだ。

Greatest HitsGreatest Hits
Chuck Berry


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