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これって隠れた名機かも、MAXON OVERDRIVE OD-02

 以前にBOSSのSD−1についてのエントリーでも書いたけれど、ぼくはオーバードライブというエフェクターが大好きで、最も踏む回数の多いペダルである。

 とにかく、いろんな種類のオーバードライブを試してみたいと思っているけれど、様々なメーカーから数え切れないくらいの機種が発売されているので、すべてを鳴らすことなんてできっこない。
 それでも「せめて定番のモノくらいは」ということで、BOSSの「SD−1」を買ってみると「なるほど、定番には定番といわれるだけの理由はあるんだな」と納得してしまった。
 そうなると気になってくるのが、もうひとつの日本発オーバードライブの定番、チューブ・スクリーマーだ。

 70年代の終わりに誕生したチューブ・スクリーマーは別名「グリーン・モンスター」と呼ばれ、30年近くに渡って世界中のギタリストの足元に君臨し続けているオーバードライブである。
 中でも、初期型の「TS−808」や「TS−9」にはプレミアが付いて、今では超高額で取引されるヴィンテージペダルとなっている。

 しかし、これらはほぼそのままの形でリイシューされているので、復刻版なら比較的手ごろな値段で買える。


IBANEZ TS-808/TUBE SCREAMER


IBANEZ TS-9

 チューブスクリーマーという名前へのあこがれは抑えがたくて「安いほうの復刻版のTS−9を買ってみようかな」などと思っている時に、いつものハードオフで見つけたのがマクソン(MAXON)のオーバードライブ「OD−2」だ。

 実はチューブスクリーマーを製造していたのはマクソンの日伸音波製作所で、OEMとしてアイバニーズに供給していたらしい。つまり、ブランド名は異なっても、マクソンのオーバードライブには、チューブスクリーマーと同じような回路が採用されていると考えられるのだ。
 「OD−2」に付いてた値段は4.000円。「PHASE」と「MIX」という訳の分からんつまみが二つ付いているが少々気になったけれど、即購入である。

MAXON OVERDRIVE OD-02

 家に持ち帰って、鳴らしてみると「PHASE」と「MIX」の部分は、揺れモノ系のフェイザーの役割をするのではなかった。
 下の三つのつまみはドライブ、トーン、レベルで一般的なオーバードライブについているものと同じなのだが、上の二つのつまみを回すと、トーンがかなり変化する。さらにインプット・ジャックの下に付いているジャックにフットスイッチを差し込むと、外部からこの回路のON/OFFができることも分かった。

 「これって、何だろ?」とネットを検索してみると、答えはマクソンの公式サイトで見つかった。
 マクソンのサイトには、生産が完了した旧製品のマニュアルがPDFファイルとして置かれていて、その中に「OD−2」のマニュアルもあったのだ。実にエライ!
 このあたりは日本の他のメーカーも見習って欲しいところである。

 ダウンロードして読んでみると、上のふたつのつまみは「エンハンサー」または「エキサイター」と呼ばれるエフェクターの役割をすると書かれていた。つまり、音の輪郭を際立たせて、抜けを良くするエンハンサー回路がオーバードライブに組み込まれているというわけだ。
 しかし、色々とセッティングを変えてみても、この機能を使いこなすのが、意外に難しい。エンハンサー回路は上のノブを絞り込むことでオフにできるから、今では単純にオーバードライブとして使っている。

 肝心のトーンの方だが、ミッドが濃厚で音に太さと粘りがある。いわゆるチューブスクリーマー系のオーバードライブの音がしていると思う。エンハンサーを使わなくても音の抜けは悪くないし、昔のエフェクターにしてはノイズが少ないのも特筆すべき点だ。

 音色を文字で表現するのはとても難しいけれど、BOSSの「SD−1」をクリームシチューだとすると、マクソンの「OD−2」はビーフシチューかもしれない。じっくり煮込まれてコクがあり、スパイスも効いている。そして、ちょっと黒っぽい音がする。
 クリームシチューとビーフシチュー。ぼくはどちらかも好きだけど、ブルースやエッジの立ったフレーズを弾くなら、ビーフシチューだな。
 いずれにせよ「OD−2」のくどくならい程度の濃さのドライブ感には、クセになりそうな快感があると思う。


 ぼくの愛読書「THE OVERDRIVE BOOK 2」によると、マクソンの「OD−2」は1985年に新たな筐体を採用した「ZEROシリーズ」のひとつとして発売され、他にも「ST−01(SUPER TUBE SCREAMER)」「OD−01(THE DRIVER)」などのオーバードライブがあったらしい。

 マクソンの「ZEROシリーズ」のオーバードライブは、ネットを検索してもひっかかってくるページが少ないし、マイナーな存在のエフェクターだと思うけれど、隠れた名機かもしれないですぜ。
 既に評価の高い有名なエフェクターに、どうしても目がいってしまうけれど、あまり知られてない日本製の隠れた名機ってのは、まだまだありそうな気がするなあ。

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| エレキギター、再び | 20:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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あの「コノイチ」が書籍化

 これまで何度か紹介してきたウェブ上のコンテンツ「この店で一番高いギターを弾かせてくれ!」、通称「コノイチ」が「いちばん高いギターを弾かせろ」というタイトルで書籍化された。

 ぼくは週に1回の「コノイチ」の更新を楽しみにしていて、今ではあのへったぴな「スモーク・オン・ザ・ウォーター」が心地良く聴こえるというほどの「コノイチ」中毒者。早速、本屋に行って「いちばん高いギターを弾かせろ」を買ってきた。

いちばん高いギターを弾かせろ (えい文庫) (えい文庫 179) (えい文庫 179)いちばん高いギターを弾かせろ (えい文庫)
ヴィン★セント秋山


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 今回の書籍化で、ちょっと意外だったのは、ギター関連のラインナップもいくつかあるエイ文庫の新刊として発売されたことだが、200ページ弱というボリュームで、写真の点数も多く、なかなか楽しめる内容になっている。
 国内編はこれまで行った日本の楽器店の総集編のようなもので、目新しさには欠けるけれど、大好きな「ミートショップ・こしみず」や「ハナムラ楽器」のオヤジさんの話が本という形で読めるのは、個人的にはうれしいところ。また、ウェブ上で見るより、写真も数段キレイだと思う。
 それにしても、ギターの本なのにコロッケの写真に半ページを使うなんてあたりは、前代未聞だろうな。

 しかし、何といってもこの本のウリは、ホームページではさわりの部分しか紹介されていないフェンダー・カスタム・ショップの話だ。
 ネタバレになるので、詳しくは書かないけれど、日本からやって来た「平成のリッチー・ブラックモア」に「ホンモノのリッチー・ブラックモア」を超えるような行為をさせちゃうフェンダー・カスタム・ショップの太っ腹さ加減はすごいのひと言で、写真を見て大笑いしてしまった。

 今も週一で「この店で一番高いギターを弾かせてくれ!」は更新中なので、これからもネタはたまっていくはず。来年あたりに、ヴィン★セント秋山がギブソンを襲撃する第2弾が発売されないかなあ。

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| エレキギター、再び | 13:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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あれもこれも、物欲ムラムラの秋

 前のエントリーの最後にも書いたけれど、物欲の秋である。
 特にこの秋は、そんな物欲を刺激しまくるギター関連の新製品が連発で、発売されているような気がする。

 まず、ぼくの物欲をツンツンと刺激するのが、このアンプ。


ORANGE AD5

 イギリスのアンプメーカー、オレンジの最新作は5Wのオールチューブのコンボアンプで、以前に限定発売された同モデルの復刻版になるらしい。真空管はパワー菅、プリ菅共に1本ずつなので、おそらくクラスAのアンプで、コントロールはボリュームとトーンのみ。スピーカーは10インチのセレッションだ。
 近ごろ流行の家庭で気軽に使える小型のチューブアンプのひとつといえるだろうけど、他のアンプにはないオレンジ独特のキュートな色とスタイルがたまらない一台である。

 ぼくはオレンジのトランジスターアンプ「Crush15」というのを使っているけれど、アメリカのアンプにはない少しダークなトーンを感じる。これが実に良い具合なのだ。
 このAD5にも、同じような傾向のイギリスらしいトーンの味付けがされているはず。しかも、フルチューブなら「音のほうも、さぞかし良かろう」と容易に想像できるだけに、実にムラムラの1台だ。


Fender Champion600

 大ヒットのアンプとなった、同じく5Wのアンプの「Fender Champion600」と比べると、値段は倍になるけれど、スピーカーの大きさや真空管の種類から考えるに、かなり違った傾向のトーンを持った小型チューブアンプなんだろうな。


 次はこのエフェクター。


Ibanez TS808HW チューブスクリーマー

 オーバードライブの大定番、チューブスクリーマーなのだが、普通のモノとはちょっと違う。「究極のチューブスクリーマー」のうたい文句通りに、トゥルーバイパスを採用し、ポイント・トウ・ポイントのハンドワイヤリングで組み立てられた日本製だ。
 月間に数台しか生産されないそうで、定価は5万円以上と日本製のエフェクターとしては破格の値段が付いている。

 しかし、アンプ好き、エフェクター好きというのは「ポイント・トウ・ポイント」「ハンドワイヤリング」というフレーズに、めっぽう弱い。
 今どき、ラグ板の上に手作業で配線されたエフェクターなんて、時代に逆行しているともいえるのだが、アナログ志向のギタリストのツボを付く1台だなあ。

 問題は実売価格ですら4万円超という値段なのかもしれないけれど、「ビンテージもの、オリジナルのチューブスクリーマー」に比べれば、半額以下なわけで「これはこれでありかも」と思ってしまうのが、実に恐ろしいところですなあ。
 「ちょっと試奏を」と頼むのもためらうようなお値段だけど、とにかく一度はお試ししてみたいペダルというところだろうか。


 最後は比較的お手頃なエフェクターを1台。


Guyatone Hot Drive(HDM5)

 ちょっと前のエントリーに書いた「The Effector Book」の中でも紹介されていて、気になっていたグヤトーンのマイクロ・シリーズのモデルチェンジ版だ。

 ぼくはマイクロ・シリーズのエフェクターを何台か持っているのだが、小さなケースなのに機能的で、トーンも悪くないものが多い。
 でも、電池の交換ために裏ブタを開ける時に、ゴムパッキンを外さなければならなくて、さらにそのゴムも使っているうちに劣化するという問題もあった。小さいゆえに仕方ないことと思っていたが、モデルチェンジ版のマィティーマイクロ・シリーズはそんなケースの弱点を解消しつつ、小型軽量を維持したエフェクターのようだ。
 プロテクターの付いたデザインは今風になったけれど、どことなく垢抜けしきらないところもグヤトーンらしくて、個人的には好感が持てる。

 こんな感じの物欲の秋。あっちでムラムラ、こっちでムラムラなのですが、11月の大阪行きを考えると、正直なところ今は散財をしにくい気分。とりあえず「ええーなあ」とため息をつきながら、お仕事ですなあ。

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| エレキギター、再び | 19:18 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ちょっとマニアックなエフェクター本

 このところ、精力的にギター関連のムック本を出版しているシンコーミュージックから、ちょっとマニアックなエフェクター本が発売された。タイトルは「The Effector Book」と何のひねりもないけれど、中身はなかなか面白かった。

The EFFECTOR BOOK Vol.1 (シンコー・ミュージックMOOK)The EFFECTOR BOOK Vol.1 (シンコー・ミュージックMOOK)


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 創刊号の特集はディストーションで、表紙はその定番ともいえるRATのイラスト。
 冒頭の「ディストーションの基礎知識」では、同じく歪み系のオーバードライブ、ファズとの違いが分かりやすく説明されていた。それに続く、BOSSやMXR、マーシャルなどの定番機種の特徴を解析したページも、それぞれのディストーションの成り立ちを含めて、興味深く読めた。
 オペアンプ、ダイオード、LEDクリップなど、ちょっと専門的かなと思えるような用語も頻出するけれど、難解にならない程度にマニアックで、なかなかさじ加減の良い本だと思う。

 毎日の更新を楽しみにしている「きになるおもちゃ」やエフェクター選びや改造の際に参考にさせてもらっている「松美庵」といったサイトを運営されている方が原稿を書かれていることも「The Effector Book」に対して、親しみを感じる点だ。

 ぼくは数ヶ月前に買った「THE OVERDRIVE BOOK 2」を、未だに寝る前にパラパラとながめているほどのエフェクター馬鹿なので、11月末に発売予定らしい次号も楽しみだ。

THE OVERDRIVE BOOK 2 増補・改訂版THE OVERDRIVE BOOK 2 増補・改訂版


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| エレキギター、再び | 18:18 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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レスポールの改造、ペグとテールピース編

 前回の「お金をかけずに手間かけて編」からずいぶんと間が空いてしまったけれど、3月の終わりにジャンクで買ったエピフォンのレスポール・ゴールドトップの改造は、その後も続いている。
 今回はペグとテールピースを交換した時の話を紹介します。

GOTOHのペグとテールピース

 ペグは付いていて当然のもので、数あるギターのパーツの中でも軽視されている存在ではないだろうか。でも、ペグは重要なパーツのひとつで、これがなければチューニングができないし、ギター全体のトーンや弾き心地にも、少なからず影響を与えると思っている。

 これまで、ビルローレンスのテレキャスター、グレコのSGのペグをGOTOH製のものに交換してきたが、交換前と交換後では、明らかにトーンが変わるのだ。それは些細な変化かもしれないが、音に締りが出るというか、ギターの鳴りが良くなった気がした。
 さらに、GOTOHのペグは精度が高くて、タッチも良い。安物のペグとはモノが違うから、チューニングが安定するし、結果として気持ち良くギターが弾けるようになる。

 エピフォンの普及モデルに付いているペグは、チューニングの安定度はそこそこだが、タッチが悪い。バックラッシュが多くて、スムーズに回っている気がしないのだ。これはスクワイヤーのジャグマスターのペグにも感じることだが、普及ラインのギターでも、せめてペグだけは良いモノを使うべきだと思うんだけどな。
 さらに、ぼくのゴールドトップは4弦用のペグのシャフトが曲がっていたので、これをGOTOHのSD90に交換した。

 ペグの交換は、それほど難しくない。付いているペグを取り外して、新しいものに換えるだけだ。弦を巻くシャフトのサイズが同じなら、ギターを改造する必要はなく、ネジ穴もそのまま使える。
 しかし、エピフォンのゴールドトップは加工精度が悪いのか、ペグを裏から止めるネジ穴の位置がGOTOHのものと微妙に異なるのだ。新たに穴を開けなおすほどのズレではないので、何とかごまかしながら取り付けたが、この症状はこれまでペグを交換した2台のギターにはなかったことなので、少々とまどった。

 今回は「こうなりゃ、ついでに」と、テールピースもGOTOHのアルミ製のものに交換。
 エピフォンに最初から付いているのはダイキャスト製で、これを軽量のアルミのテールピースに換えるのは、他のレスポールでも定番の改造だ。ただし、レスポールのテールピースにはインチとミリの2つの規格がある。本家ギブソンはインチ、韓国や中国製のエピフォン、日本製のレスポールのコピーモデルなどはミリと考えておけば、まずまちがいないだろう。
 
 今回の改造は、弦を止めている場所の最初と最後の部分を換えることになった。その結果、トーンもかなり変化した。
 重量のあるダイキャスト製のテールピースから軽量のアルミ製に換えることで、どうしてそうなるのか理屈はよく分からないが、トーンが上品になって、音にまとまりが出てきたような気がする。例えば、コードを弾くと、これまでは音が「ジャガーン」と固まって出ていたのに、アルミのテールピースにすると「シャラーン」と1本、1本の弦がきれいに分離して鳴っているように聴こえる。
 ただ、サスティーンに関してはダイキャストのテールピースの方が良かった気がするし、音の重厚さも少し薄れた。どちらかというと、クリーントーン重視に感じられるアルミのテールピースを付けると、枯れた音になるといえるかもしれない。

 どちらが良いのか、最後は好みの問題になってしまうけれど、GOTOH製ならアルミのテールピースもそれほど高くないし、簡単に交換できるパーツなので、レスポールのユーザーなら一度は試してみる価値があると思う。


GOTOH/マシンヘッドSD90


GOTOH/アルミテイルピースGE101A(ニッケル)

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| エレキギター、再び | 16:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハリケーンのフライングV

 このところ、仕事がテンパリ気味で、ブログの更新も停滞中。でも、5カ月ぶりに新たな1本を手に入れたのでご報告を。

 先日、いつも行くハードオフのジャンクコーナーの片隅に、黒い矢印が立っていた。頭からふたつあるシッポの先まで、真っ黒なフライングVである。
 ぼくはフライングVをヘビメタの象徴のようなギターと考えていたから、これまでは完全にノーマークのギターだった。しかし、プライスカードを見てみると、2.100円の値段がついている。そして、注意書きには「ノイズが多い。音はNG」と書いてある。
 「やけに安いなあ」と思いつつ、素通りしようとすると、尖がったヘッドの上に「Hurricane by MORRIS」の文字があることに気が付いた。

ハリケーン、フライングVのヘッド

 「Hurricane」はアコギで御馴染みのモーリスを取り扱っているモリダイラ楽器の輸出向けのブランド名だ。
 80年代、主に海外で流通したらしい「Hurricane」のギターは、アメリカあたりで未だに高い評価を受けていると聞いたことがある。ぼくも密かに気になっていた国産ギターのブランドなのだが、実物を見るのは初めてだった。

 店員に断って、手にとらせてもらうと、色はネックの裏まで真っ黒、本家ギブソンに採用されているセットネックではなくボルトオンで、トラストロッドカバーは欠品していた。ブリッジは二点支持のシンクロナイズド・トレモロだが、アームは付いていない。ボディ全体に傷は多いけれど、ネックに反りもなく、フレットも七分程度は残っている。

 試奏用のアンプに通してみると、確かに「ザァー、ザワー」というノイズばかりで弦の音は出てこない。しかし、この症状はギターを改造している時に、何度か経験したことがある。アースが不良の時に、このようなノイズが出るのだ。さらに、トグルスイッチを切り替えて、指でピックアップに触れてみると、前後ともかすかに反応がある気がする。
 「ブリッジかジャックのアース線が外れているだけかも。直らなくても、2千円ならパーツを取ってから捨ててもいいか」と思って、レジに持っていった。


 家に持ち帰って、ギターの裏にあるコントロールパネルとトレモロスプリングのカバーを外してみると、内部は手を入れられた様子もなく、オリジナルの配線のままだ。アース線もしっかりとハンダ付けされている。「とすると、ジャックか」と思って、外してみるとアース線はつながっているものの、内側がサビだらけで明らかに接触不良を起こしている。接点復活材を吹きつけ、竹串でカリカリとサビを落とすと「ジャガーン」と音が出た。
 ジャック不良、わずか10分で修理は完了である。

ハリケーン、フライングVの全体 最初にも書いたように、テンパった仕事を抱えているので、本来ならギターをいじっくっている場合ではないのだが、この手のことはやり始めると止まらない。

 音は出るようになったとはいえ、いくら磨いても内側にサビの残るジャックを手持ちの中古のものに換え、ガリがひどかったボリュームとトーンのポットも、別のギターのポットをCTS製に換えた時に取り外した国産のものに交換した。
  
 試しにボルトオンのネックを取り外してみると、ジャックのサビの状態からして長年放置されていたギターのはずなのに、ネックの反りもなく、取り外すのに少し力が要るほど、ネックポケットの加工精度も高かった。指板に使われているローズウッドも、最近の安価な中国製のものとは比べ物にならないほど上質そうだ。

 コントロールキャビティには、導電塗料がていねいに塗られていて、パネルの内側もアルミテープでシールド済み。
 ボルトオンネックのフライングVというところから推測すると、それほど高価なギターだったわけでないだろうにこの仕様、80年代の国産ギターの潜在的な実力の高さを見た気がするなあ。

 細部の調整と全体のクリーニングを終えて、ギターをながめてみると、真っ黒で何だか愛嬌がない。そこで、手持ちのステッカーを貼ってみた。
 ギターをステッカー・チューンするのは高校生の時以来だが、やっているうちに何だか楽しくなってきて、あれでもない、これでもないと悩みながら、いくつかのステッカーをボディに貼り付けた。

 肝心のトーンのほうも、形に似合わず、意外に良い音だった。
 レスポールと同じ構成で2つのハムバッキングPUが付いているのだが、ボディの形状のせいか、良くも悪くも軽い音がする。どちらかというとSGに近いトーンかもしれない。
 ピックアップはミドルパワーという感じで、クリーントーンでも何とか使えて、オーバードライブさせると本領を発揮するが、トーンには芯があり、ぼやけた音ではない。特にリアの切れ味はなかなか鋭い。レスポールのように甘くて太いトーンは出ないけれど、弾くたびに「これはこれで、ありかもしれん。いや、ひょっとしたら好きかも」と思ってしまうようなトーンだ。

 フライングVは「弾きにくいギターだ」という話も聞くが、実際に弾いてみると、それほど扱いづらいギターでもない。もちろん、座って弾くなんて話は論外だが、立って弾くには軽くて取りまわしも良い。よーく考えれば、あの形は究極のダブルカッタウエイのようなものだから、ハイポジションにもスッと手が入っていく。
 ただ、その形状からかギターのバランスが少々悪い。すべりのいいナイロンストラップを使うと、ヘッドが下がり気味になるのだ。この問題はレザーストラップに換えることで、少しは解消されるが、ギターのデザインによるものとあきらめるしかないだろう。

 テレキャスターが一番好きなギターなのに、黒のフライングVのコピーモデルをうれしそうに弾いている姿には、自分自身でも未だに違和感があるけれど、ハリケーンのフライングVは、なかなか楽しいギターだ。
 少なくとも、2千円のギターの音ではないことは確かで、ギター選びの目安はブランドや値段だけ(もちろん、それも重要だけど)ではないことを思い知らせてくれる1本である。

 ちなみに、このフライングVのヘッドには、小さく「Vivian」とモデル名が書かれている。
 V字型の黒のヴィヴィアンちゃん、ぼくの持っているギターの中では異色の1本となったが、この先も愛用していきそうな予感がする。

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| エレキギター、再び | 12:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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アナログと地デジと真空管アンプ

 数日前の夕方、教育テレビの子供向けの番組を見ていた長男が「おとうさん、テレビに『アナグロ』って文字がずっと出ているよ」といってきた。「なんじゃ、そりゃ」と見に行くと、確かに画面の右上の隅に「アナログ」という文字が出ている。
 ちなみに、ウチの長男は「地デジ」のことを「ジデジ」と読むので、ホントは「アナグロ」では「アナログ」が正解なのだが、画面の隅の文字に気が付くと、これが実に目障りなのだ。

 気になって、ネットで調べてみると、この文字が入り始めたのは24日からで、ちょうど3年後の地上波アナログ停波に向けての対応らしい。ということは、停波ギリギリまで地デジにするつもりのない我が家は、この文字をこれから3年間も見続けることになるわけで「言われなくても、ウチのテレビがアナログのなのは分かってるわい」と、なんだが腹が立ってくる。

 「そもそも、地デジのメリットって何だ?」と調べてみると、まず画質が良くなるそうだ。でも、これって当然ハイビジョン対応のテレビでないと意味がないわけで、我が家にある旧式のブラウン管のテレビではあまり意味がないだろう。
 さらに、双方向のコミュニケーションが可能らしいが、別にクイズ番組に参加する気はないし、テレビで買い物もできるらしいけれど、それはネット通販でも充分な気がする。
 
 いずれにせよ、3年後には地デジ対応のテレビかチューナーを買わないと、壊れてもいないのにテレビが見られなくなるなんて、納得いかない部分があるぞ。何もかも、デジタルにするなよなあ。

真空管、6L6と12AX7

 そんなことを考えながら、昨日はフェンダー・ジャパンのツイード・チャンプの真空管を交換した。
 このアンプ、15年ほど前に作られたものだが、おそらく真空管は一度も換えられていない。近ごろ、少し夏バテ気味でノイズものるようになったので、パワー管とプリ管をロシア製の新品の真空管を取り付けてみると、元気な音がアンプに戻ってきた。

 慣れてしまえば、真空管の交換はわずか数分で終わる作業だ。しかし、同じ形式であっても、真空管には個体差があって、パワー菅とプリ菅を換えることで歪みの具合やトーンが微妙に変わる。このあたりもトランジスタ・アンプにはマネのできないところで、真空管アンプの面白いところだ。

 ぼくはアンプの音から真空管にしか出しえないトーンを感じるし、キャビネットの裏でほのかに輝くオレンジ色の光には、何ともいえぬ暖かみがある。感情に訴えかける音楽というジャンルには「0」と「1」という信号ですべてを割り切ってしまうデジタルでは表現できない何かがあると思う。
 とはいえ、デジタルが全盛期の現在、真空管はアナログの極みのような電子部品だ。普通に生活していれば、まず目にすることはないだろう。しかし、ギターやオーディオの世界ではバリバリの現役である。音を増幅するという単純な目的のためなら、未だに真空管は充分使える電子部品なのだ。

 その証拠として、多くのプロのギタリストが真空管アンプを愛用しているし、最近では毎月のように真空管を使ったニューモデルのギターアンプが登場する。
 そして、その中には真空管とデジタルを巧みに融合させようとしているものある。


Fender USA Super Champ XD

 例えば、このフェンダーのアンプも、その中のひとつ。真空管を使ったプリアンプ、パワーアンプに、デジタルのエフェクトとモデリングアンプを組み合わせた21世紀型のスーパーチャンプだ。

 これまで、ぼくはこの手のアンプに懐疑的で「別にチューブアンプだけでいいじゃん」と思っていた。でも、ちょっと前のエントリーに書いた「弦六本舗」さんで試奏用に置いてあった「Fender USA Super Champ XD」の音を聴いて、とても驚いた。クリーントーンとリバーブの音が想像以上に美しかったのだ。その音はチューブアンプ以外の何者でもなく、10インチのスピーカーが使われているせいか音圧も充分で、低音の出方にも迫力があった。
 実売価格が3万5千円程度なので、16種類のエフェクトと16種類のアンプモデリングのデジタル部分はおまけと考えても、クリーンチャンネルとリバーブだけで充分におつりのくるアンプではないだろうか。

 世の中がいくらデジタル化したところで、それを使う人間の身体構造は根っからのアナログなんだから、デジタルからの恩恵を受けつつ、アナログ的に生きるべきかもしれない。
 「Fender USA Super Champ XD」は、こんな風に少し高尚なことすら考えさせてくれる良質のアンプだった。

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| エレキギター、再び | 13:11 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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怪しくも楽しい、釧路の中古楽器屋さん

 この前の土曜日、仕事で久しぶりに釧路に行った。
 ぼくの住む街から約150キロ離れた場所にある釧路市は、太平洋に面し、釧路湿原と隣接する道東で一番人口の多い街である。

 実は、少し前から釧路に行ったら、立ち寄ってみたい楽器屋があった。「弦六本舗」というお店だ。
 このお店の存在は、去年の夏頃にグレコのダンエレクトロのコピーモデルについて検索している時、ホームページにたどり着いて知った。でも、ホームページを見る限り、実際にお店があるのかのどうか、よく分からない。そのへんの表現があやふやなのだ。
 かといって、実店舗なしのインターネット通販専門店というわけでもなさそうなので、電話で連絡してみると「お待ちしていますよ」との返事があった。

 住所を頼りにお店をたずねてみると、そこには普通の会社があるだけだった。
 まちがった場所に来てしまったわけではなさそうなので、入り口の横にある事務所に入って確かめてみると「あっ、ギター屋さんですね。駐車場の奥にある建物の二階にありますよ」と教えてくれた。

 「こんなところに、お店があるのかなあ」と思いつつ、教えられた建物に行ってみると、一階は資材置き場のような場所になっている。靴を脱いで階段を上がると、普通の事務所のようで人の気配はない。しかし、奥にあるパーティションで仕切られた部屋からギターの音が聞こえてくる。
 おそるおそるドアをノックしてみると、そこが「弦六本舗」だった。中に入ると、壁の一角にギターが並び、窓際にドラムセットがあって、机の向こうで店長さんが笑っていた。

弦六本舗の店内

 「弦六本舗」のHPの「在庫リスト」を見てもらうとよく分かるはずだが、このお店が取り扱ってきたギターには、ひとくせもふたくせもあるようなものが多い。なぜか、希少で貴重なギターが集まるお店なのだ。

 幸か不幸か、ぼくが行った時には「これは!」という1本はなかった。でも、店長さんとは音楽的な趣味がとても似ていたので「ストーンズはテイラー期に限りますねえ」とか「THE・WHOはキース・ムーンが生きていた時が最高」とか「泉谷しげるの『春夏秋冬』は日本のフォークの最高傑作ですね」などと、熱くなって2時間ほど話し込んでしまった。
 もちろん、店長さんはギターに関する知識も豊富な方だったので、中古ギターの目利きやメンテナンスにも信頼のおけるお店だと思う。

 どうしてこのような形態で営業されているかについては、あえて書かないけれど、「弦六本舗」は怪しくも楽しい中古ギター屋さんである。
 もう少し家の近くにあれば、通い詰めてしまいそうなお店だなあ、ここは。

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| エレキギター、再び | 20:10 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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大定番のオーバードライブ BOSS SD−1

 エフェクターの中でも、オーバードライブは「ギターに軽い歪みをかけるだけのエフェクターなのに、どうしてこうも数が多いんだろう?」と思ってしまうほど、多くのメーカーから様々な機種が発売されている。

 「これって、気持ちいい」と感じる歪み具合はギタリストによって異なるだろうし、軽めの歪みを作り出すという単純な目的のエフェクターだからこそ、メーカーによるトーンの方向性や嗜好が明確に出せるのかもしれない。
 さらに、深い歪みをかけるほど、ギターやアンプの個性は失われていく傾向にあるけれど、軽めの歪みのオーバードライブの場合は、これらの機材との相性も見極めないといけない。

 とにかく「歪み」はエレキギターには欠かせないもの。だからこそ、ギタリストにとってオーバードライブ選びは、楽しくも難しい課題になる。


 そんなオーバードライブの大定番のひとつが、1981年の発売以来、25年以上もカタログのラインナップされ続けているBOSSの「SD−1」(SUPER OverDrive)だ。
 「SD−1」にはTONEつまみが追加されているものの、BOSSのコンパクト・エフェクターの記念すべき一号機である「OD−1」と同じ回路である非対称オーバードライブ・サーキットが採用されているから、限りなく「OD−1」に近いトーンが出るらしい。その点からも、「SD−1」はBOSSのオーバードライブの原点を、今に伝えるエフェクターといえるだろう。

BOSS SD-1

 ぼくは以前に紹介した「THE OVERDRIVE BOOK 2」を読んでから、国産オーバードライブの原点といわれるアイバニーズの「チューブ・スクリーマー」と「OD−1」を、一度は試してみたいと思っていた。
 すると、いつものパターンでお手軽な値段のついた中古の「SD−1」をハードオフで見つけてしまった。既にオーバードライブは何台か持っているけど、いそいそとお買い上げである。
 うーん、エフェクターにはまってしまった男の悲しい性ですなあ。

 早速、エフェクトボートに組み込んで「SD−1」を鳴らしてみると、良くも悪くも濃厚なトーンが持ち味のエフェクターだった。
 ミドルがグッと持ち上がって、マイルドにオーバードライブされたトーンは、近ごろ流行りのトーンにあまり色を付けないオーバードライブと比べると、いかにエフェクターを踏んでいるという感じがするし、クセのある中域の濃さに対しては好みがはっきりと分かれそうだ。

 個人的には「SD−1」の濃厚なトーンが気にって入るし、アンプをドライブさせるけれども、決して暴れさせず、マイルドな歪みにまとめ上げるといった効き具合にも好感が持てる。
 例えば、レスポールのフロントピックアップを選んで「SD−1」を踏み、少しオーバードライブさせれば、ポール・マッカートニーの「My Love」のギターソロのような甘いトーンがアンプから出てくるのだ。
 


 濃いめのトーンのエフェクターだけに、誰の好みにもあうというわけではないだろうけれど、中古の玉数も多く、新品を買っても8千円程度の「SD−1」は、初心者の方にもおすすめできるし、トーンの傾向さえ自分にあえば、今でも充分に楽しく使えるエフェクターだと思う。


BOSS SD-1

 ちなみに、1985年に生産中止となったOD−1にはプレミアが付いて、状態の良い物はとんでもない値段になっている。


中古BOSS OD-1 EARLY BOSS

 ぼくは「OD−1」を試したことはないけれど、BOSSの開発者が「THE OVERDRIVE BOOK 2」に掲載されていたインタビューの中で「まったく同じ音は出ないけれど、近い音は出る」というニュアンスの発言しているのだから、値段を考えれば現行の「SD−1」で充分だと思うんだけどなあ。
 でも、些細なトーンの違いにこだわる気持ちはよーく分かるし「OD−1」も一度は鳴らしてみたい。

 そんなことを考えていると、エフェクターに関するエントリーがすごく充実しているブログ「気になるおもちゃ」「OD−1」に関するレビューがあった。
 「なるほどね」と思える内容なので「OD−1」と「SD−1」の違いが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

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友人手作りのエフェクター SUPER HARD-ON

「SUPER HARD-ON」

 今回紹介するエフェクターは、友人が自作したブースター「SUPER HARD-ON」だ。
 ぼくは電気的な知識など皆無なので、SAMURAI Soundのキットを買って「Crazy Fuzz」を作ったが、大阪に住んでいる友人が「1個作るのも、2個作るのも、手間は同じだから」と送ってくれた「SUPER HARD-ON」は、ネット上に公開されていた回路図を読み取り、一から部品を揃えたホントの自作エフェクターである。

 つまみが1個のみというシンプルなブースター「SUPER HARD-ON」は、「Z.VEX」というメーカーが作っている同名のエフェクターのコピーだ。


ZVEX Super Hard on

 ケースのペイントまで手書きというハンドメイドエフェクターらしいが、普通に買えば、とても高価なブースターだ。でも、自作すれば、材料費数千円で作れてしまうらしい。

 これまで、ぼくはブースターというエフェクターを使う意味がよく分からなかったが「SUPER HARD-ON」を使ってみて「なるほどね」と思ったことが、いくつかある。
 まず、単純に音量の切り替え。バッキングからリードに移る時、ブースターを踏んでギターの音量を上げて、ガッンと弾く使い方だ。
 でも、ぼくは「SUPER HARD-ON」を常にONにしたままギターを弾いている。これを使うとギターのトーンが艶やかになり、アンプがワンランクアップしたような気がするからだ。
 
 ぼくが使っている友人が自作した「SUPER HARD-ON」は、つまみが2時の位置あたりまではクリーンブースターとして使える。あるポイントまでは、ギターのトーン自体にそれほど味付けをするエフェクターではない。
 しかし、これをONにしているとギターのピックアップの力を増幅して、最後の一滴まで搾り出すような効果があるような気がするのだ。常時ONにしていても邪魔にならず、ギターの持っている性能を引き出す。ぼくにとって「SUPER HARD-ON」は、そんな役割をしてくれるエフェクターである。
 さらに「SUPER HARD-ON」を歪み系のエフェクターの前に置くか、後ろに置くかでも、トーンがかなり変わってくる。ブースターというエフェクター、追求していけば意外に深い世界がありそうだ。

 ちなみに「SUPER HARD-ON」の元ネタを作った「Z.VEX」を主宰するザッカリー・ベックス氏は「エフェクター界の奇才」と呼ばれているらしい。日本語の公式HPに掲載されているインタービューを読むと、その片鱗がうかがえる。


Z.VEX Fuzz Factory

 彼の作った「Fuzz Factory」は、かなりの「変態ファズ」らしく、慣れるまではまともな音を出すことすら難しいそうだ。
 しかし、使いこなせるようになれば、極悪な歪みからヴィンテージ・ファズのトーンまで出せるという「Fuzz Factory」。奇才の作った変態ファズってだけで、かなりそそられるものがあるぞ。

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