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JBLとBOSEの違い

 スピーカーをJBLのJ216PROに変えて、二週間が経った。最初の印象は17日のBlogに書いたが、さらに聞き込んでもその印象が大きく変わることはない。簡単に書くと、素直に生真面目な音を出すスピーカーだと思う。
 しかし、決して退屈で面白くない音ではない。例えるなら、変化球を使わない、直球勝負にこだわるピッチャーのような音だ。ゆえに聞き流すことを許さないような部分もある。真面目な音が耳に飛び込んでくるので、椅子をスピーカーのセンターに置いて「ちゃんと聴かないとな」という気分にさせるのだ。
 
 J216PROをメインのスピーカーとして居間に置いたので、これまで使っていたBOSE314は売ってしまおうかなとも考えた。しかし、この少々風変わりなスピーカーにも愛着はある。いずれサラウンドシステムを組む時には役立つかもしれないので、仕事部屋のBGM用に使っていたミニコンポのスピーカーをBOSE314に変えることにした。

 JBLとBOSEという二つのスピーカーを日常的に聞き分けていると「なるほどね」と感じたことがある。BOSEの音をBGMにすると心地が良いのだ。JBLのように「ちゃんと聴けよな」と主張しない。少々大きな音にしても、サラリと聞き流せる。
 逆にいうとスピーカーがCDに記録された原音に何らかの加工をして、マイルドな音に変換しているのかもしれないが、悪い音ではないと思う。BOSEが多くの店舗でBGMのスピーカーとして採用されているのは、気持ちよく聞き流せる音が理由ではないだろうか。

 オーディオの世界には「原音再生」という目標を掲げる人が多くいるようだ。しかし、ぼくには「原音再生」へのこだわりはない。ただ、好きな音楽を少し良い音で聴きたいだけだ。
 真面目に音楽と向き合う気にさせるJBL、気持ちよく聞き流せるBOSE。より忠実に音を再生するならJBLのスピーカーのほうが優れているかもしれないが、ぼくには変化球気味のBOSEの音も魅力的に聴こえる。
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| オーディオのお話 | 11:17 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ロッド・スチュワートの「Foot Loose & Fancy Free」

Foot Loose & Fancy FreeFoot Loose & Fancy Free
Rod Stewart


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 ぼくには「オレはこいつが好きだ!」と大声では言い難いアーチストが何人かいる。
 ロッド・スチュワートは、その一人。彼の名前を出すのは少々気恥ずかしくて、これまでロッド・スチュワートについて書いたことは一度もない。だけど、CDは何枚も持っている。積極的に新譜を買ってきたわけではないけれど、中古のCDをブックオフなどで見つけると、ついついレジに運んでしまうのだ。

 ロッド・スチュワートとの出会いは、NHKの「ヤング・ミュージック・ショー」でライブ映像を見たことに始まる。多分、高校一年だったと思う。「ヤング・ミュージック・ショー」はMTVがなく、ビデオ・クリップがまだ一般的ではない時代(ついでに、ビデオデッキがとても高価で買えなかった頃)に、動く海外のロック・アーチストが見られるほとんど唯一のテレビ番組だった。
 年に数回不定期に放送される「ヤング・ミュージック・ショー」が始まるのは土曜の四時頃が多く、学校から帰ってきてから(昔は土曜日も半日授業があった)レインボーやKISS、デビット・ボーイなどが動く姿を食い入るように見つめた。
 多分、ぼくの世代には「ヤング・ミュージック・ショー」でロックに目ざめた人が多くいるのではないだろうか。

 ブラウン管に映ったロッド・スチュワートは化粧をして、派手な衣装を着ていて、ちょっと気味の悪い奴と思った。しかし、マイクスタンドの使い方などのステージアクションはとてもかっこよく、最後に「セイリング」を歌ったあとに観客席に向けて、思いっきりサッカーボールを蹴る姿にしびれた。ハスキーな声も「これぞ、ロック」と感じさせるには充分だった。

 「ヤング・ミュージック・ショー」がきっかけでロッド・スチュワートのファンになったが、その直後にリリースされた「Blondes Have More Fun」を聴いて、ひきまくった。邦題はなんと「スーパースターはブロンドがお好き」。大ヒットしたが、ピチピチの革パンツをはいて、お尻をフリフリ唄う「Da Ya Think I'm Sexy?」も「サイテーな曲やなあ」と思った。
 それまで、かろうじて渋さを保っていたロッド・スチュワートが絵に描いたようなおバカなロックンローラーになって、彼のファンをきっぱりとやめた。それはあまりにも許しがたい姿だったのである。

 ぼくがロッド・スチュワートのことを許せるようになったのは、先日紹介したジェフ・ベックと競演した「ピープル・ゲット・レディ」のビデオ・クリップを夜中に偶然見てから。多分、この曲が入っているジェフ・ベックのアルバム「フラッシュ」が発売された直後のことだと思うから1985年頃だろう。ロッドの声もジェフ・ベックのギターも素晴らしい「ピープル・ゲット・レディ」は、未だにぼくのフェイバリットソングのひとつだ。
 それからポツポツとCDを買い始め、今では10枚以上を所有している。中でもフェイセスの活動と平行して録音されたソロアルバムの「エブリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリ」や「ガソリン・アレイ」「ネバー・ダル・モーメント」などは傑作だと思う。

 1977年に発表された「Foot Loose & Fancy Free」(邦題は「明日へのキックオフ」)は初めてリアルタイムで聴いたロッド・スチュワートのアルバム。「Hot Legs」や「You're in My Heart(胸につのる想い)」などシングルヒットした曲はFMでよく聴いたし、録音したカセットテープも持っていたが、レコードを買った記憶はない。おそらく、友達からレコードを借りたのだろう。
 そんな「Foot Loose & Fancy Free」が、暮れのアマゾンのバーゲンで710円で投売りされていて「中古より安い」という消極的な理由で買った。しかし、これが素晴らしかった。次回のアルバムで「ブロンド好きのおバカなスーパースター」に変身するロッド・スチュワートとは思えない音である。
 
 一曲目の「Hot Legs」は今聴いても軽快で素晴らしいロックンロールだし、いささか過剰にアレンジしすぎの感はあるけれど「You Keep Me Hangin' On」もかっこいい。さらに全編に響き渡るカーマイン・アピスの重厚なドラムが心地良い。
 ラストの「I Was Only Joking」は、ロッド自身が「心に一番近い歌というのは、簡単に出来上がるのに、書いていて満足感がある。この曲にはぼくの青春がたっぷり詰め込まれているんだ」とベスト盤のライナーに書いたことがある涙モノのバラードだ。

 「学校に通っている頃、ぼくはすべての規則を破ったものさ」から始まり、「怖さを隠すためにふざけていただけ」というサビの「I Was Only Joking」にはロッド・スチュワートの本質が悲しいぐらいに描かれていると思う。ついでに不良の気持ちというものも。
 きっと「ブロンド好きのおバカなスーパースター」は彼の悲しい仮面だったのだ。西日を背にして、虚ろな目をしたロッド・スチュワートが写し出されたジャケットの「Foot Loose & Fancy Free」には彼のホントの姿があると思う。

 今頃になって、あえて「ブロンド好きのおバカなスーパースター」を演じていたロッド・スチュワートのナイーブな内面に気づいたわけだが、彼の最近の方向性には疑問を感じている。大ヒットしている「ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック」シリーズに対してだ。
 還暦が近くなって、アメリカの古きよき時代のスタンダードナンバーを歌いたくなる気持ちは分かる。しかし、ぼくはこう思う。「アンタは生まれついてのロックンローラーだろう?キャリアの最後にフランク・シナトラを気取ってどうするんだい。まともな年の取りかたをする人じゃないだろう」と。
 再び、ロッド・スチュワートの底抜けにおバカなロックンロールを聞ける日は来るのだろうか。

| ロックの名盤 | 11:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ジェフ・ベックの「ワイヤード」

WiredWired
Jeff Beck


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 今となっては時期などの記憶が少々曖昧だが、1970年代の後半の「明星」か「平凡」(今ではどちらも廃刊。付録に歌本がついたアイドル雑誌)で、山口百恵が「私の好きなロック・アルバム」という企画でジェフ・ベックの「ワイヤード」を挙げていた。
 他のアイドルが「ホテル・カリフォルニア」などの無難なアルバムを選んでいる中で「さすがに山口百恵、かっこいい選択だなあ」と感心した記憶がある。

 当時、ぼくは高校生でギターキッズだった。エレキ・ギターを手放さない日々の中で、当然「ワイヤード」もよく聴いていて「ジャケットが最高にかっちょええなあ」と思っていた。
 今もその気持ちは変わらないけれど、CDの小さなサイズに縮小されると少々迫力に欠ける。しかし、白いストラトを抱えたジェフ・ベックが揺れて流れるようなデザインは、数あるロックのジャケットの中でも、ギタリストというものを美しく的確に表現したものだ。

 ジャケットがかっこよければ、中身もかっこいいのは当然のことで、一曲目の「レッド・ブーツ」からジェフ・ベックは過激なフレーズを連発する。「ブロウ・バイ・ブロウ」、「ワイヤード」、「ゼア・アンド・バック」の三作はジェフ・ベックが最もジャズ、フュージョンに歩み寄った時期とされるが、ギターから出てくる音は時に凶暴で、ロックそのものだ。

 「ワイヤード」にはヤン・ハマーというキーボードのおっさんが多くの曲に参加していて、「ブルー・ウインド」ではジェフ・ベックとどちらもつっこみの漫才のようなフレーズのやり取りをする。このあたりの音は今聴いても斬新かつ新鮮で楽しい。30年近く前に発売されたアルバムだが、古さを感じせず、未だに新しい発見のある「ワイヤード」は、ロックギターアルバムの傑作だ。

 でも、ホントにすごいのはジェフ・ベック本人だ。
 最近のライブのビデオを見ると、若い金髪のおねーちゃんのギタリストを横に置いて、ヘラヘラ笑いながら、ピックを使わずに凶暴なフレーズを連発していた。還暦間近というのに30年前と見た目がほぼ変わらず、やることが若返っている感じがするのが、素晴らしくも恐ろしい。
 いくつになっても変わらないジェフ・ベック。彼も根っからのロックンローラーだと思う。

| ジェフ・ベック | 11:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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iPod shuffle

Apple iPod shuffle 1GB
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 40GBのiPodを買おうと思っていたが、iPod shuffleを見て考えが変わった。

 ぼくはコンパクトプレイヤーを主に車の中のBGM用に使うつもりだ。今はCDチェンジャーを使っているが、CDの入れ替えが面倒だし、シャッフルして曲を聞こうにも曲間にかなりのギャップができて気持ち良くない。
 ガム程度の大きさで1GBの容量があり、250曲も入るなら10時間は同じ曲がかからないだろうからiPod shuffleで充分だし、メモリタイプならアクセスが早くて小気味良く曲をシャッフルしてくれるだろう。
 小さなiPod shuffleをあちこちに連れ出すのは面白そうだ。同じ容量のUSBメモリとそれほど値段が変わらないのも、すごい。
 
 iPod shuffleには液晶画面がない。最初からシャッフルしてランダムに曲を聞く(後ろのスイッチで順番に聞くこともできるようだが)ように作ったのだから曲名の確認など不要というわけだ。
 ぼくはアップルの製品はPCを含め、今のところ一つも持っていないが、新しいPCやコンパクトプレイヤーが発売されるたびに思うことは「割り切りのよさ」だ。
 かっこいいスタイルのためなら、余分な機能は省く。これは機能てんこ盛りのWindowsPCには真似のできないところだ。iPodもその他のメーカーのポータブルプレイヤーと比べても、圧倒的なかっこよさがあると思う。

 早速、予約をしてしまったが、アマゾンの表記を見ると「この商品は、お一人様1台限りのご注文とさせていただきます。商品は発売日以降、順次発送を開始します。受注状況により発送が遅れるもしくは入手できない場合がありますので、あらかじめご了承ください」とある。
 iPodminiの時にもアップルの生産体制に疑問を感じたが、おかしな作り惜しみをせず、素早く大量に出荷してほしいものだ。

| MP3プレイヤー | 11:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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JBL J216PRO

JBL-J216 PRO
 元旦に北見の「ハードオフ」で見て気になっていたものがある。JBLのJ216PROという20年ほど前に発売されていたスピーカーである。

 その時についていた値段は18.700円。「この程度の出費でJBLが買えるなら安いかな」と思ったが、このスピーカーのことについてはよく知らないし、はたして妥当な値段なのかが分からない。
 とりあえず型番を記憶して、家に帰ってネットで検索してみると、J216PROは1985年に定価3万円(1台)で発売され、小型スピーカーなのにJBLらしい音がしてなかなか良いらしい。程度の良いものは、ネットのオークションでもそこそこの価格で落札されているようだ。

 「ハードオフ」の値段は妥当。2万円でおつりのくるJBLサウンド。すぐに買いに行こうかなと思ったが、結局北見に行けたのは二週間後の昨日だった。

 「まだ、残っていれば買おう」と真っ先に「ハードオフ」に行ったが、残念ながらすでにJ216PROの姿はなかった。「それなら、40GBのipodを買っちゃおう」と近くの大型電気店に行くが、こちらも在庫切れ。
 ipodは価格据置でハードディスクが増量される日も近いというウワサあり、買えなくて正解とも思うが、せっかく北見まで行ったのに買うものがなくなってしまった。

 ユニクロ、アルペンの閉店セールなどをのぞいてから、久しぶりに店の奥にオーディオコーナーがあるリサイクルショップに行ってみると、ずらりと並んだスピーカーの中に、なんとJ216PROが鎮座していた。「これは買えということだな」と大して迷いもせずに2万円で購入。
 外観はそれほど使い込まれたようでもなくほぼ新品。外箱とスピーカーの両脇に貼るJBLのロゴステッカーまでついていた。

 家に帰って、子供が寝静まってからこれまで使っていたBOSE314というスピーカーと入れ替えてみると、これが驚きの音。
 試しに何枚か聴いてみたCDの中で一番面白いなと感じたのはマイルス・ディビスだった。とにかく、トランペットの音が元気で心地良く鳴る。これまでとは明らかに違う音の表情を感じる。

 BOSE314も決して悪い音ではないと思っているが、音の出方が違う。J216PROからは前に押し出すような音のパワーを感じるし、その構造上から音の定位がはっきりしなかったBOSE314(三つのスピーカーがそれぞれ別の方向を向いている。音の広がりはあるが、セッティングが難しかった)とは異なり、それぞれの楽器が定位置で落ち着いて聞こえる。
 J216PROは一個のウーハーと小さなツイター、真四角で何の飾り気もないエンクロージャー(スピーカーの箱)で、複雑な構造のBOSE314と比べると何とも無骨なスピーカーだが、出てくる音には変に加工された感じのない素直な迫力があるのだ。

 ぼくが好んで聴いている、少々古臭いロックやJAZZには20年くらい前のスピーカーが似合うのかもしれない。サブスピーカーにと買ったJ216PROだが、今日からはメインのスピーカーである。

| オーディオのお話 | 11:01 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ボブ・ディラン 「At 武道館」

武道館武道館
ボブ・ディラン


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 今年最初の名盤紹介を何にしようかと考えているうちに、1月15日になってしまった。過去のログを見直してみると、まだボブ・ディランについてはBlogに書いていない。
 今年の一発目はぼくが最も愛聴しているボブ・ディランのアルバム「At 武道館」を紹介しよう。

 1978年、ボブ・ディランが初来日することになった。
 日本のマスコミは「フォークの神様がやって来る」と大騒ぎしたあげく、薄化粧をしてステージに立った白いスーツ姿のボブ・ディランに驚いて「まるでラスベガスのショー」と酷評し、「来日は離婚の慰謝料稼ぎのため」と書きたてた(ちなみに彼は最初からロックンローラーだし、前のツアーの「ローリングサンダー・レビュー」で化粧をしてステージに上がっていた)。

 今なら「ボブ・ディランとて芸人。歌を唄って慰謝料を稼いでどこが悪い」と言える。しかし、当時のぼくは素直な中学生で、新聞や雑誌の書くことはすべて正しいと思っていた。マスコミのいうことを真に受けて「ボブ・ディランは変わってしまった」と決めつけてしまったのだ。
 さらに、直後にリリースされた「At 武道館」を聴いて、ボブ・ディランがますます分からなくなった。作り込まれたアレンジと丁寧な歌い方。これまでになかったスタイルのライブに強い違和感があった。以来、ぼくにとってのボブ・ディランは理解不能なミュージシャンになってしまった。

 再びボブ・ディランを聞くようになったのは、30歳を過ぎ、北海道に来てからだ。きっかけは、みうらじゅんの「アイデン&ティティ―24歳/27歳」を読んだことである。そこには初めてボブ・ディランを聞いた時に感じた「青臭いけれどホントは大切なこと」が描かれていた。
 ボブ・ディランのアルバムを聴き直してみると、彼のことを勝手に誤解していたことに気がついた。当然「At 武道館」の評価も百八十度変わった。

 ボブ・ディランは来日時のインタビューで「日本へはショーをやりにきた。そして、川の流れを見にきただけだ」と答えた(なんてかっこいい台詞だろう)。
 総勢13名のバンドを従えたボブ・ディランは、初めての日本のライブために一ヶ月以上もリハーサルを繰り返してきたらしい。前のツアーの「ローリングサンダー・レビュー」はその場のノリでラフに感情をぶちまけるようなステージだったが、インタビューのとおりに「At 武道館」は緻密に計算され、入念に作り込まれた「ショー」だったのである。しかし、この「ショー」が素晴らしい。ボブ・ディランの「ショー」は単なる「ショー」ではない。

 「ディランはこうでなければいけない」という変な先入観がなければ、「At 武道館」は最も聴きやすいボブ・ディランのアルバムだろう。セットリストは当時のベストアルバム的な選曲。名曲の数々ががらりと姿を変えて演奏される。ボブ・ディランがツアーのたびに曲のアレンジを変えることのは毎度のことだが「At 武道館」ほど緻密なアレンジを披露したことはない。
 さらに特筆すべきは、その歌声だ。珍しく歌詞がはっきりと聞こえるほど丁寧に唄い、声は艶がありながら適度にざらついている。ボブ・ディランは長いキャリアの中で何度も声質を変えてきたが「At 武道館」前後の声が最も素晴らしかったと思う。

 「At 武道館」はには「フォークの神様」でもなければ、「預言者」でもなく、「世界最高の詩人」でもない、ただの歌手のボブ・ディランが記録されている。
 しかし、歌手に専念し、かっちりと作り込まれた演奏の中に、高いテンションを感じる瞬間が何度もある。白いスーツを着て、薄化粧をし、ソフトケートされたアレンジを施しても、ボブ・ディランの歌からは緊張感と毒は消え去らない。そこが素晴らしいと思えるようになったのは、つい最近のことだ。

| ボブ・ディラン | 10:56 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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究極のロック・アルバム100枚

SIGHT (サイト) Vol.22 [雑誌]
B0006U54MS

 今年一発目の名盤紹介をどのアルバムにするか悩んでいたら、この本のことを思い出した。「SIGHT」は創刊以来ほぼ毎号が買っているが、今号の特集はアメリカの雑誌「ローリング・ストーン」が選ぶロック・アルバム・ベスト100である。

 1位はビートルズの「サージェント・ペパーズ~」。これは普通過ぎる結果だし、10位以内にビートルズが4枚、ボブ・ディランが2枚あるのも王道的な選択だ。
 しかし、10位以下はなかなか面白い。12位にマイルス・ディビスの「カインド・オブ・ブルー」、20位はマイケル・ジャクソンの「スリラー」である。スティービー・ワンダーやジェームス・ブラウン、ロバート・ジョンソンなどの評価も高い。
 ロックとR&B、JAZZ、ブルースがごった煮的に選ばれていることにアメリカを感じる。日本で同じ企画をすれば、かなり違った結果になるだろう。

 世間的に名盤とされているアルバムが、必ずしも自分にとって素晴らしいものとは限らないけれど、若いロックファンにとっては良きガイドブックになるのではないだろうか。
 ちなみにぼくはベスト10内ではマービン・ゲイの「ホワット・ゴー・イン・オン」以外のすべて、ベスト100内では28枚のアルバムを持っていた。

 渋谷陽一のコメント、ポール・マッカートニーのインタビューも面白い「SIGHT」22号はアマゾンでは現在在庫切れ。しかし、近くの書店を探せば、まだ並んでいるところがあると思う。

| BEATな読書 | 10:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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5.1チャンネルサラウンド

 新年あけましておめでとうございます。本年も「BEATな日々」を、よろしくお願いします。

 妻が忘年会の景品で5.1チャンネルサラウンドシステムを当ててきた。FUZEというメーカーのスピーカーとアンプで、ネットで検索してみると一万円程度。少々怪しげな中国製のサラウンドシステムである。
 「FUZE(フューズ)じゃなくてBOSE(ボーズ)ならなあ」と思ったが、自宅では未体験の5.1チャンネルサラウンドを再生してみようと、リンゴ大のスピーカーを茶の間の四隅とテレビの上に吊るし、セッティングしてみた。

 クラプトンのライブを再生してみると、音が迫ってくるという臨場感と迫力には欠けるものの、それほど悪い音ではない。「なるほど5.1チャンネルとはこんな感じか」と分かると、これまであまり興味がなかったオーディオシステムのサラウンド化を考えてしまう。
 スピーカーはとりあえずBOSEが2セットある。AVアンプとユニバーサルプレイヤー、そしてセンタースピーカーとサブウーハーを買えば、景品のFUZEとは比べられないくらいの音がするだろう。SACDやDVDオーディオなどの音楽専用の新規格のディスクもサラウンドで聴ける。

 しかし、茶の間の四方にスピーカーを置き、テレビの上にもセンタースピーカーというのはどうかなとも思う。専用のオーディオルームがあれば話は別だが、生活空間を取り囲むスピーカーも考えものだ。
 今やオーディオの主流は5.1チャンネルのようだが、ぼくはもうしばらく2チャンネルでいい。とりあえずDVDだけを5.1チャンネルで楽しむつもりだ。

| オーディオのお話 | 10:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

2004年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2005年02月

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