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これは使える!FMトランスミッター「Lauda XL-739」

 少し前、車用にオーディオテクニカのFMトランスミッターを買ったが使い物にならず、音を飛ばすのをあきらめて、カセットアダプターにしたと書いた。車にはカセットデッキがついているから、これで問題はないし、音もまずまずだ。

 以来、特にFMトランスミッターの必要性はなかった。しかし、仕事中のBGMにも「Zen Micro」を使うようになってから「やっぱり、FMトランスミッターが欲しいな」と思うようになった。
 PCに向かいキーボードをガチャガチャと叩いている時、イヤーホーンのコードがどうしても邪魔になる。そこで隣の部屋にあるアンプに「Zen Micro」をコードで接続して、仕事部屋にも置いてあるスピーカーで鳴らすことにした。しかし、「Zen Micro」が隣の部屋にあるので、今は聴きたくない気分の曲が流れ始めても、スキップができない。
 仕事が順調に進んでいる時、音楽はそれほど耳に邪魔にならないのだが、行き詰まると、どうしてもスキップしたくなる。FMトランスミッターがあれば、手元に「Zen Micro」を置けるので、スキップボタンが押せるのだ。

 今度は失敗しないように、ネット上のいくつかのレビュー(物欲番長・スタパ斉藤のページなど)を参考にして、買ったのが「Lauda XL-739」というFMトランスミッター
 発売元のラウダという会社は「プレステ2車載取付キット」など、車用の少々怪しげな商品を作っている会社のようだが「Lauda XL-739」は良い、今度は使える。

 まず、肝心の電波。貧弱だったオーディオテクニカのFMトランスミッターと比べ物にはならないくらい強力だ。無音部分のノイズもなく、音も良い。車の中なら、どこに置いても雑音もなく電波が飛び、クリアなサウンドが楽しめるだろう。
 家の中でテストしてみると、二階のラジオでも受信できてしまった。ここまで強力だと家が建て込んだ都会(我が家は山の中の一軒家なので大丈夫だけど)では、逆に問題になるかもしれない。いずれにせよ、パッケージに書いてある「車内でガンガン聞ける!」に偽りはない。

 電源は単四電池が2本。使い始めたばかりので、実際にはどうか分からないが、説明書によると300時間以上使えるようだ。プレイヤーから音が流れると電源が入り、停止すると電源がオフになる仕様なので、電池の持ちはかなり良さそうだ。
 本体は四角くて小さいので置き場所に困ることはないが、強力な電波を発生させる長いコードアンテナが少々邪魔になるかもしれない。
 車との固定には付属のマジックテープを使い、プレイヤー本体と「Lauda XL-739」をマグネットで合体させることもできる。でも、プレイヤーに決して小さくはない金属プレートを貼らなければならない。これはちょっと無理がある仕掛けだと思う。
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| MP3プレイヤー | 10:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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これもお間抜けジャケット、でも傑作の「喜びにつつまれて」

Wrap Around Joy
Carole King
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 調子に乗って、ボブ・ディランの「Street Legal」に続く「お間抜けジャケットなのに傑作」シリーズを考えてみた。
 すぐに思い浮かんだのが、キャロル・キングの「Wrap Around Joy」(邦題は「喜びにつつまれて」)。安っぽいイラストとキャロル・キングのロゴ。中央に無理やり押し込んだようなキャロル・キングの写真は手書きで修正を加えたような感じで、あまりにチープだ。さらに、彼女の美しさやかわいさを、ひとつも表現できていない。

 しかし、これまた中身が素晴らしい。名盤「つづれおり」のようなナイーブな繊細さは感じられないけれど、「Wrap Around Joy」にはキャリアの中で最もポップなキャロル・キングが記録されている。
 「つづれおり」の爆発的ヒットがプレッシャーになったのか、以降は少々低迷したキャロル・キングが久々に放ったヒットナンバーの「Nightingale」と「Jazzman」を始めとして、ポップでキャッチーな名曲の連発。作り込まれているのに、とても軽い絶妙のアレンジを含めて、ジャケット以外にケチの付け所がない。

 春にふさわしい、あたたかでポップな曲が一杯の「Wrap Around Joy」は、今の時期にぜひ聴いてもらいたい名盤だ。

| キャロル・キング | 10:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ジャケットはお間抜け、だが傑作「ストリート・リーガル」

Street LegalStreet Legal
Bob Dylan


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 「ジャケ買い」という言葉がある。アルバムは作ったアーチストのことはよく知らないが、ジャケットが気に入った。ジャケットがかっこよければ、きっと中身の音楽もかっこいいだろうという買い方である。
 この「ジャケ買い」は、あながちまちがっていないと思う。ロックやジャズの名盤といわれるものに、かっこ悪いジャケットはほとんど見当たらない。逆にいえば、かっこ悪いジャケットのアルバムは、中身も大したことがない場合が多いのだ。

 しかし、中には例外もある。今回紹介するボブ・ディランの「Street Legal」は、そのうちのひとつだと思う。
 そもそも、ボブ・ディランには「ホンマに考えて作ったんかいな」と目を覆いたくなるようないい加減なジャケットが多い(ロックの名盤の筆頭に上げられる「Highway 61 Revisited」「Blonde on Blonde」など、かっこいいジャケットもあるが)。 
 「Street Legal」は黒のジャケットを片手に階段を下りてきたボブが「通りの向こうの店で昼飯でも喰おうかな。オッと、飛び出しちゃいけない。車が来ないか左右を確認してと・・・・」ってな感じの、かなりお間抜けなジャケットである。

 このセンスのかけらもないジャケットのおかげで「Street Legal」は別に聴かなくてもいいボブ・ディランのアルバムのひとつにされている気がする。しかし、ぼくは数あるボブ・ディランのアルバムの中でも、上位に置くべき傑作じゃないかと思っている。
 フェードインで始まる一曲目の「Changing of the Guards」から、名曲の連発。曲も素晴らしいが、声が良い。長いキャリアの中で、何度も声質を変えてきたボブ・ディランだが、ザラザラとしているのに艶のある声で絶妙のシャウトをするこの時期の声が一番好きだ。

 「Street Legal」中で、特に好きなのが「Baby Stop Crying」「s Your Love in Vain?」「True Love Tends to Forget」の三曲。いずれも恋に落ちた時の男の切ない気持ちを歌ったものだ。
 実は男の情けない恋の歌を唄わせれば世界一の歌手がボブ・ディランである。さらに、情けない心情をさらしながら女性に甘えるのが、これほどまでにウマイ人もいない。対抗できるのは、きっとジョン・レノンぐらいだ。

 例えば「True Love Tends to Forget」では、あの少し鼻にかかった声で「おまえはオレのもんや、行かんといてくれ。裏切ったらイヤやで。オレはお前を探して求めて、メキシコからチベットまでさ迷いたくないんや」とベタベタに甘えるくせに、最後は「でも、ホンマの愛は忘れがちや」と落とす。
 書いている方が大阪弁で表現しないと恥ずかしくなるような詩を、ボブ・ディランというおっさんはサラリと唄う。この良さが分かる人には「Street Legal」はたまらない一枚だ。

 真っ先にこれを聴けとはいわないけれど、ボブ・ディランの声と曲が気に入って「Highway 61 Revisited」や「Blonde on Blonde」がかっこいいと思ったら、ぜひ「Street Legal」も聴いて欲しいと思う。

| ボブ・ディラン | 10:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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HDDの容量が20GBになった「Zen」

Creative Zen 20GB ブラックモデル(HDDプレイヤー)
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 Creativeから「Zen Micro」のニューモデルが発売された。「Zen Micro」のデザインと機能はほぼそのままに、HDDの容量が20GBになった「Zen」である。
 ボディサイズがひとまわり大きくなったので「Micro」が外されて、ただの「Zen」という名前になったが、見た目はほとんど変わらない。タッチパットの操作感も同じだろう。個人的には気に入っているギミック、ブルーのバックライトもそのままのようだ。
 容量が4倍になったのに、値段は4000~5000円しか変わらない。これから「Zen」シリーズを買おうと思っている人は、どちらを選ぶか悩ましいところだろう。

 ぼくなりのアドバイスをすると、HDDの容量は普通に使うのであれば5GBで充分だと思う。5GBの「Zen Micro」を約3カ月に渡って愛用しているが、未だにHDDは一杯にならない。おそらく、この先も使い切ることはないだろう。
 これはぼくの使い方(アルバムを丸ごとリッピングするのでなく、好きな曲だけを手当たり次第にぶち込んで、シャッフルで聴く)のせいもあるかもしれない。でも、1000曲以上を持ち歩けるのだから、これで充分というか充分過ぎる。実際の話、何万曲持ち歩いたところで、1曲ずつしか聴けないのだから・・・・。
 便利な道具として毎日持ち歩いて、使い倒すことを考えれば、サイズは小さく、重量は軽い方が良い。その点でも若干大きくなって重くなった「Zen」は不利である。

 しかし、20GBの容量に魅力がないわけではない。
 これだけの容量があれば、おそらく400枚程度のアルバムを入れることができる。つまり、かなりの数のCDを持っている人でも、小さなボディの中に自分の音楽コレクションを集約することが可能になる。あとはラジカセ、ミニコンポなどと接続するコードを一本買えば、家でもCDをケースから取り出し、トレイにセットする作業が不要になる。

 ぼくは仕事中のBGMとして「Zen Micro」をアンプに接続して使っているが、好きな曲がシャッフルされて有線放送状態で流れてくるのは気持ちいいし、作業中には少々わずらわしいイヤーフォンからも開放される。
 しかし、そこそこまともなスピーカーとアンプで再生すると、イヤーフォンで聴いている時には気にならない音のアラが目立つ。音楽と正面から向き合えるレベルの再生音ではない。でも、聞き流すBGM用ならこれで充分だ。
 ちなみにiPodのユーザーならBOSEがダイレクト通販のみで販売している「SoundDock」というなかなか魅力的なシステムが使える。見た目もスマートでリモコンも付属、音もそこそこ良いだろう。「Zen Micro」でも「これが使えればいいなあ」と思う。

 「Zen Micro」と「Zen」は音楽以外のデータも記録できるので、持ち歩きができるコンパクトストレージとしても使える。大量のデータを携帯する必要がある人には20GBの容量は魅力的だ。
 結論として、持ち歩く道具として使い倒すならコンパクトな「Zen Micro」。さらに家でも使う、大量のデータを携帯したいなら「Zen」というところだろうか。

| MP3プレイヤー | 10:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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黄金の70年代の幕開けを飾る「トーキング・ブック」

Talking BookTalking Book
Stevie Wonder


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 「春の陽だまりの中で聴くと気持ちのいい曲って何?」という質問があったなら、ちょっとベタな選曲だけど、ぼくはスティービー・ワンダーの「You Are the Sunshine of My Life」を一番に挙げる。ほんわかしたイントロからして、とても春らしい。歌詞の内容もハッピーだ。

 「You Are the Sunshine of My Life」は1972年にリリースされた「Talking Book」のオープニングを飾る曲である。彼の最高傑作とされる「Key Of Life」に比べると「Talking Book」はスケール感こそないが、ポップなスティービー・ワンダーとファンキーなスティービー・ワンダーが絶妙にミックスされたアルバムだ。

 中でも、ぼくが好きなのはジェフ・ベックがらみの2曲。「Superstition」はジェフ・ベックもBBAでカバーした曲(スティービー・ワンダーからプレゼントされた曲にも関わらず、先にヒットさせたことにジェフ・ベックが怒り、お詫びに贈られたのが「Blow by Blow 」に収録されている泣きのギターの名曲「悲しみの恋人たち」)で、今聴いてもファンキーで素晴らしい。
 そのジェフ・ベックがゲストとして参加しているのが「Lookin' for Another Pure Love」。中盤にでてくるギターソロは短めで、ジェフ・ベックにしては派手さはない。しかし、このソロが良いのだ。伸びやかなギターの音に惚れ惚れしてまう。彼がセッションに参加した曲はたくさんあるが、歌のバックのオブリガードを含めて「Lookin' for Another Pure Love」はベストトラックのひとつだと思う。

 「Talking Book」に続く「Innervisions」、そしてレコードでは三枚組(LP2枚、EP盤1枚の変則的な構成。次々に名曲がこぼれ落ちてくるので、2枚組では収まりきらなかったのだろう)だった「Key Of Life」。今聴いても、すべてが名盤でつまらない曲が見当たらない。
 1970年代にスティービー・ワンダーはアルバムを立て続けにリリースし、才能の一気に開花させた。それは質、量ともに驚異的なものであった。つまり、「You Are the Sunshine of My Life」はスティービー・ワンダーの黄金の70年代の幕開けを告げる曲でもある。

※もうすぐスティービー・ワンダーの新しいアルバム「A Time 2 Love」がリリースされる。彼の公式サイトで新曲の「So What The Fuss」が全曲試聴できるが、これがファンキーで良い。新しいアルバムには久々に期待できるかも。

| ロックの名盤 | 10:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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開放感のあるジャズ「処女航海」

Maiden VoyageMaiden Voyage
Herbie Hancock


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 今日の午前中は「春にふさわしい音を」ということで、ハービー・ハンコックの「Maiden Voyage」(邦題は「処女航海」)を聴いた。その名の通り、海をテーマにしたアルバムだ。
 ジャズは薄暗い地下の酒場でタバコの煙と共に聴くといったイメージがあり、どこか閉鎖的で不健康な感じのする音楽かもしれない。しかし「Maiden Voyage」の音は開放感にあふれている。おろらくギラギラと輝く太陽の下で聴いても、何の違和感もないだろう。こんなジャズは珍しい。

 メンバーはピアノのハービー・ハンコックをリーダーに、トニー・ウイリアムスのドラム、ロン・カーターのベースという親分のマイルス・ディビスとウエイン・ショーター抜きの黄金のクインテットの三人。抜けた二人の代わりにフレディー・ハバードがトランペット、ショーターの前にマイルスのバンドにいたジョージ・コールマンがテナー・サックスを吹いている。

 マイルスがいないだけの、ほぼ黄金のクインテット。なのに、出てくる音は「あんたら、親分がいないとここまで変わるか」と思うほど、違う。
 これは決して悪い意味ではなく、マイルスのにらみがなく、自由にプレイできたことが「Maiden Voyage」の音の開放感を生み出した。逆にいえば、マイルスのバンドに対する支配力、影響力はとてつもなく大きかったのだろう。

 60年代、ジャズという音楽の閉塞感を強引に突き破ろうとしたマイルス。それをバックで支えたメンバーたちが、マイルスとは違う軽快なアプローチでジャズに風穴を開けたアルバムが「Maiden Voyage」である。

| ジャズの名盤 | 10:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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1970年の空気感を再現する「まぼろし万博」

まぼろし万国博覧会まぼろし万国博覧会
串間 努


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 このブログでこれまでに紹介してきたロックやジャズのアルバムの大半が、実は1960年代から70年代にかけてリリースされたものだ。これまで聞き込んできたので書きやすいという理由もあるが、特にロックに関してはこの時期にリリースされたものに圧倒的に名盤が多いと思う。

 60年代を全速力で駆け抜けたビートルズを軸に、ロックという音楽は大きく開花し、急速に成長していった。同時期に日本という国も敗戦のショックから立ち直り、急速に経済が発展する高度成長期を向かえていた。
 ぼくは1962年生まれなので、ビートルズに関しては来日公演を含めて、リアルタイムでの記憶はほとんどない。しかし、高度成長期に伴う生活の変化はよく憶えている。例えば、家に初めてカラーテレビがやって来た日のこと。カラーで見たアニメの「ジャングル大帝レオ」は驚異的に美しかった。そのテレビで見たアポロ11号の月面着陸も少年時代の鮮明な記憶である。

 1970年3月に開幕した大阪万博は東京オリンピックと並んで国家の威信をかけて開催され、何と延べ6400万人の入場者を集めた。「まぼろし万国博覧会」はこの歴史的イベントを活字で再現している。
 当時、ぼくは大阪に住む小学2年生。大阪万博の会場には何度も行ったので、断片的な記憶は残っているが、この本を読んで当時のことが鮮やかによみがえってきた。
 それは「サンヨー館でこいのぼりのマークのバッチをもらったな」とか「太陽の塔の内部は不気味だった」「迷子バッチをつけさせらた」「ニヤロメの万博紹介本は読んでたなー」などといったたわいもないものだが、大阪万博は子供の心を強烈にひきつけた。万博会場が大阪の北部の竹やぶの中に忽然と出現し、わずか半年で消えた夢の未来都市だったからである。

 「人類の進歩と調和」がテーマの大阪万博が開催された頃、未来はバラ色で来るべき21世紀は夢の時代だった。小学2年生のぼくは何の疑いもなく、そう信じることができた。
 しかし、実際に迎えた21世紀はバラ色でも夢の時代でもない。あの頃、描かれた夢のような未来のごく一部分は実現されているが、世界情勢は戦争やテロなどで「進歩と調和」どころか「退化と混迷」している。
 音楽は時代の空気の影響を強く受ける。7歳の少年がバラ色の未来を信じられた時代に作られたメロディーは、やはり美しいのだ。

 大阪万博を通して当時の日本人の気持ち、時代背景を描いた「まぼろし万国博覧会」は、ぼくと同世代の人はもちろんのこと、1970年にまだ生まれていなかった方が読んでも楽しめる一冊だと思う。

※愛知万博のメニューを見ていると、冷凍保存されていたマンモスと月の石、リニアモーターカーとモノレール、大型スクリーンによる映像など、展示物などが大阪万博とあまり大差がないことに気付く。こちらもあまり進歩していないような気がする。

| BEATな読書 | 10:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ポップでカラフルなレッド・ツェッペリンの「聖なる館」

Houses of the HolyHouses of the Holy
Led Zeppelin


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 昨晩は音楽を聴かず、トタン屋根をたたく雨の音をBGMに酒を飲んだ。北国に住むものにとって、春の雨の音には特別な響きがあるからだ。それは約4ヵ月間聞けなかった音。そして、雪が雨に変わるということは、長い冬が終わった証でもある。
 毎年、この時期になるとレッド・ツェッペリンの「The Rain Song」が聴きたくなる。美しいアルペジオとコードの響きに続き「春がやってきた」という歌詞で始まり「少しだけの雨」で終わるこの曲は、北海道の早春の気分にぴったりなのだ。

 正直に書くと、ぼくはレッド・ツェッペリンの熱心なファンではない。すべてのアルバムを聴いたことはあるけれど、CDを持っているのは「The Rain Song」が入っている「Houses Of The Holy」(邦題は「聖なる館」)と2枚組みのベスト盤「Remasters」だけ。彼らの音楽は高く評価しているが、アルバムを一枚通して聴くのは、何となくヘビーなのだ。
 しかし「Houses Of The Holy」だけは例外だ。ポップで軽く、音もカラフル。レッド・ツェッペリンらしくないと思う人もいるだろうが、ぼくは彼らのアルバムの中で「Houses Of The Holy」が一番好きだ。

 1曲目の「The Song Remains The Same」はイントロのギターが抜群にかっこよく、2曲目の「The Rain Song」はギターのアルペジオとメロトロンの響きが美しい。軽快な「Over The Hills And Far Away」に続く「The Crunge」は変拍子のツェッペリン流のファンクである。
 レコードではB面トップだった「Dancing Days」の次の「D'yer Mak'er」はジョン・ボーナムのドラムが全編に渡ってヘビーに鳴り響くレゲエ。このアルバムでは意識的にリズムを軽くしようとしているようにも感じられるのに、普通なら最も軽く処理するだろう「D'yer Mak'er」でドラムの音が重いのが面白い。
 そして、幻想的な名曲「No Quarter」。ラストの「The Ocean」と素晴らしい流れを持った「Houses Of The Holy」は、まちがいなく名盤だ。

| レッド・ツェッペリン | 10:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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青年と大人の狭間で生まれた名作「レイト・フォー・ザ・スカイ」

Late for the SkyLate for the Sky
Jackson Browne


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 ぼくが高校生だった1970年代後半の大阪には、若者の間に強い西海岸幻想があった。
 幻想といっても難しいものではなく「ロスにはローラースケートをはいたビキニ姿のおねーちゃんがいる」「ハンバーガーが馬鹿でかい」といった単純で無邪気な思い込み(でも、十年前にロスに行った時、サンタモニカのビーチにホントにローラースケートをはいたビキニのおねーちゃんが数人いて、びっくりした)だった。ミナミにある「アメリカ村」も、そんな思い込みから自然に出来上がった場所だと思う。

 イーグルスはすでに「ホテル・カリフォルニア」の中で、甘い西海岸幻想を「そんなのは幻だ」と言い切っていたが、大阪はまだのんきに「Take It Easy」な気分だった。ぼくを含めて大阪の若い連中は、ロスとはまったく違うまとわりつくような蒸し暑さの中、スモッグにかすんだ空を見上げて、遠いカリフォルニアを何となく夢みていたのだ。
 
 ジャクソン・ブラウンは「Take It Easy」の共作者で、当時の大阪ではイーグルス、ドゥビー・ブラザースと並んで絶大な人気があった。ぼくはその風貌から「アメリカの布施明やな」と思っていたが、その歌は詩を含めて多感で傷つきやすかった頃の心に心地良く染み込んできた。ジャクソン・ブラウンという人は「現実に押しつぶされそうにもなりながらも、夢を捨てない」という気分を表現するのがうまいのだ。

 1973年に発表された「Late for the Sky」はジャクソン・ブラウンの3枚目のアルバム。西海岸かぶれの高校生は、初めてレコード店でジャケットを見た時「かっこいい!今度これ買おう」と心に決めた。
 CDサイズでは迫力に欠けるけれど、素晴らしいジャケットだ。当時は「うーん、ロスの風が吹いている」などと思っていたが、今見ると青空と影のある住宅、手前のクラシカルな車との対比が「カリフォルニアの光と影」を表現しているようにも感じる。

 収録されている曲にもジャケットと同じ様に「光と影」がある。
 レコードではA面だった最初の4曲は少々暗いめの曲が続く。しかし、5曲目の「The Road And The Sky」では一転して「道と空が交わるところで、盗んだシボレーに乗って、ハイになろうよ」と唄う。ラストの「Before The Deluge」は予言的で環境破壊のことまで唄っていると感じられ、次作の「Pretender」につながっていくような一曲だ。

 ぼくは「Late for the Sky」にブルース・スプリングステーンの2作目「The Wild, the Innocent & the E Street Shuffle」と同じ匂いを感じる。

 The Wild, the Innocent & the E Street Shuffle
Bruce Springsteen
B000002513


 どちらも大スターになる直前にリリースされ、青年と大人の狭間で生み出された傑作だ。

 「Late for the Sky」はジャクソン・ブラウンの歌も素晴らしいが、忘れちゃいけないのがギターのデビット・リンドレーの存在。時にはのけぞるようなスライドギターが、このアルバムに独特の彩りを添えている。
 最近のジャクソン・ブラウンも好きだけれど、やはりデビッド・リンドレーがフルサポートしていた「Hold Out」までが愛聴盤である。彼のギターのないジャクソン・ブラウンは、どこか物足りないのだ。

※デビット・リンドレーはもうすぐ2年ぶりに来日して、北海道から沖縄まで日本を縦断するコンサートをするようだ。会場はほとんどがライブハウス。4月13日の札幌に行きたいが、残念ながら平日で都合がつきそうにない。

| ロックの名盤 | 12:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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B'zが網走でライブ?

 まさか、このBlogでB'zのことを書くとは思わなかった。
 もちろん、ヒットした曲はラジオで聴いたことがあるけれど、CDも持っていなければ、ファンでもない。つまり、ぼくにとっては圏外のグループなのだが・・・・。

 今日、仕事から帰ってきた妻が「B'zが網走市民会館でライブするらしいよ、職場の若い子が騒いでた」という。「アホか、東京ドームとかを一杯にできんのに、網走なんかに来るわけないやろ」と言い返すと「チケットを買った子がいるから、絶対ホント」と言い張る。「多分、フィルムコンサートだろう」と試しにグーグルで「B'z、網走」と検索してみると、これがどうやらホントの話らしい。

 いくつかヒットしたサイトの情報によると、コンサートは4月15日に網走市民会館で行われ、4月1日の北海道新聞のみで告知、2日に市民会館の窓口と市内の楽器店だけでチケットを販売(当然、売り切れ)したシークレット・ライブらしい。
 ぼくが住んでいる網走は人口4万人の小さな街だ。年に数回、演歌歌手のコンサートがあるくらいの場所に、ホントにB'zは来る。しかも、網走市民会館はキャパ1000名程度のお世辞にも立派(正直に書くと老朽化してぼろい)とは言い難いホールである。

 B'zの公式サイトものぞいてみると、今回のツアーは4月17日の釧路から始まり、8月と9月の福岡、東京、名古屋、大阪の計10回のドーム球場のコンサートで終わる。しかし、網走市民会館の記載はない。公式サイト上でも、ツアー開始直前のシークレット・ライブ扱いのようだ。
 
 とここまで書いて、思い出したのはローリング・ストーンズである。彼らもツアーが始まる直前に、必ず小さな会場でシークレット・ギグを行う。ひょっとしたら、これを意識しているのではないか。
 この推測が外れていたとしても、全国のドームを満杯にできるB'zが、あえて網走市民会館でライブするのは、なかなかかっこいい試みだ。どんなライブだったか、行った人に話を聞いてみようと思っている。

| BEATな話題 | 12:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ここにしかない音の世界「イン・ア・サイレント・ウエイ」

In a Silent Way (Dlx)In a Silent Way
Miles Davis


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 少し前に「Miles in the Sky」を紹介した時に「強引で急進的な印象のあるマイルス・ディビスは、意外にも慎重で少しずつ歩を進めるタイプだったのではないか」と書いた。
 この推測はまちがってはいないと思うが、次にリリースされた「In A Silent Way」を聴くと、マイルス・ディビスは一歩踏み出してしまえば、とんでもない場所までワープできるアーチストということが分かる。

 「In A Silent Way」には完璧にエレキサウンド化したマイルスがいる。ジャズという古臭い地平を飛び立って、成層圏を突き抜けてしまったマイルスがいる。
 もう旧来のジャズではない。「In A Silent Way」からジャズの匂いはまったくしない。しかし、ロックでもファンクでもない。安易なジャンル分けを許さない「In A Silent Way」でしか感じられない音の世界が、このアルバムにはある。

 左チャンネルからジョン・マクラフリンのギター、右チャンネルからトニー・ウイリアムスのハイハット。これにチック・コリアとハービー・ハンコックのエレピ、ジョー・ザビヌルのオルガンが絶妙に絡む。この豪華なメンツが奏でる音に、これまでとは違う新しいフレーズでマイルス・ディビスのトランペットが切り込んでいく。
 と書くと、熱いインタープレイが繰り広げられるのかと思うかもしれないが、これがどこまでもクールなのだ。大爆発はない。しかし、知的な爆発はあちらこちらにある。その瞬間が分かると「In A Silent Way」がとんでもないアルバムであることが理解できるはずだ。

 中山康樹のすごく分厚い文庫本「マイルスを聴け!」を読んで初めて気付いたのだが、二曲目の「In A Silent Way/It's About That Time」では、「It's About That Time」を挟んで前後でまったく同じ「In A Silent Way」が繰り返されているという。しかし、これが同じ音に聴こえないから不思議である。「In A Silent Way」の独特の音の世界の秘密が、このあたりにもあるのかもしれない。

 アグレッシブなサウンドで、何度聴いても新鮮な発見がある「In A Silent Way」は、マイルスのアルバムの中でもロックのリスナーにぜひ聴いても欲しい一枚である。

| ジャズの名盤 | 12:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

2005年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2005年05月

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