2011年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年01月

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いつもと少し違う大晦日

 子どもの頃、大晦日とお正月の間には不思議な時間があった。
 ぼくは大阪でも有数の規模を誇る商店街の近くに住んでいた。大晦日になると、その商店街はお正月の買出しをする人であふれて、まともに歩けないほどの混雑ぶりだった。
 でも、午後6時を過ぎると急に人がいなくなり、昼間の喧騒が嘘のように静かになった。ぼくにはそれが魔法のように感じられて、こっそりと家を抜け出して人の気配のなくなった商店街を歩くの好きだった。家に戻り、年越しそばを食べ、眠いのを我慢しながら紅白歌合戦を見る。12時を過ぎて、年が明けると新しい世界が始まった気がしたものだ。
 そして、お正月の朝は枕元に置いてある新品の服を着て、和服を着た両親が待つ居間に行き、おせち料理とお雑煮を食べる。そこにはどこか晴れがましく、非日常的な空間があった。

 大人になって、あの頃のことをふり返ってみると、新年のリセット感覚が今より格段に強かったのだと思う。
 つまり「あまり良いことのなかった1年」だったとしても、大晦日を境に一度白紙に戻して「新しい年は素晴らしい1年になりますように」と願う。とりあえず、気持ちをリセットし、再スタートできるお正月は無条件に「おめでたい」ものだった。

 今でも、日本の大晦日とお正月の間にはリセットの感覚は残っていると思うが、今年の大晦日の気分は少々複雑だ。
 今年の3月の震災は簡単にリセットできない爪あとをこの国に残してしまった。もちろん、来年は良い年になってほしいけれど、便利や安さと引き換えに抱え込んでしまった重い荷物は、年が明けたところで消えるわけではない。
 いずれにせよ、こんな気分で1年をふり返る大晦日は初めてだ。

 でも、最後は新しい年への希望の唄を。
 キャロル・キングの「New Years Day」。



 来年がみなさまにとって、良い年でありますように。
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| BEATな話題 | 14:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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クリスマスと佐野元春の30周年DVD

 早いもので、もうクリスマス。ボブ・ディランは「Time is a jet plane it moves so fast」と唄ったけれど、歳をくってくると、ホントに時間がジェット機のように過ぎていく。
 おまけに、週明けに締め切りの仕事を抱えているので、ここ数週間はテンパイ状態。クリスマスイブの今日も、少し前に紹介した「Holiday Carole」を聴きながら、PCに向かって仕事をしている。まあ、こんなご時勢だから、忙しくしていられるのは、ありがたいことなんだけれど・・・・。

 まずはクリスマスらしく、ニューヨークのロックフェラーセンター前の、ライブ映像。キャロル・キングのライブは2分過ぎから始まる。



 娘のルイーズ・ゴーフィンと「Christmas in the Air」を唄うキャロル・キングを見ると、何だか和んだ気分になって、慌しさを一時だけ忘れられる。


 さらに、クリスマスといえば、昨年も紹介したこの曲。佐野元春の「クリスマス・タイム・イン・ブルー」を。



 毎年、この時期にしか聴かない佐野元春の名曲。
 ロマンチックな情景ではなく、ある種の倫理観を唄っているようにも聴こえるこのクリスマス・ソングは、実に佐野元春らしい1曲だと思う。

 そんなの佐野元春の30周年のコンサートを収録した5枚組みのDVDが、少し前に届いた。

B005NFQ19Q佐野元春 30th Anniversary Tour ’ALL FLOWERS IN TIME’(初回限定デラックス版) [DVD]
佐野元春 THE HOBO KING BAND 深沼元昭 伊藤銀次 藤井一彦 山口洋 東京スカパラダイスオーケストラ
ユニバーサルミュージック 2011-12-14

by G-Tools

 全部見ると、6時間長というボリュームの初回限定版(とはいえ、好評につき増刷決定らしい。どこが初回限定なんだ)。一気になんてのは無理なので、少しずつ見ているのだが、彼をずっと追いかけてきたぼくには、色んな意味で感慨深いボックスセットだ。

 デラックス版の見所は、やはり大阪城ホールのライブだろう。多彩なゲストを迎えてのステージは30周年のお祭りのようで、ぼくには佐野元春版の「ラスト・ワルツ」のようにも感じられた。
 でも、最後はゲストを加えず「ロックンロール・ナイト」「ニュー・エイジ」「新しい航海」「サムディ」「悲しきレディオ」「アンジェリーナ」を一気にプレイする。この時の佐野元春が良いのだ。久しぶりにぶっ飛んで、エッジを歩く佐野元春を見られた気がした。

 通常版という形でもリリースされ、今年6月の東京のライブを完全収録したDVDにも、心が震える瞬間がいくつもあった。

 3月の震災の影響で、延期された30周年ライブ。佐野元春はMCで少しだけ震災にふれたものの、ぼくが見た札幌の30周年のライブと、ステージの進行はそれほど変わらない。当初は大阪城ホールと同じく豪華なゲストを迎えてのライブになる予定だったが、延期の影響かゲストといえるのは佐橋佳幸だけだ。

 いつもと変わらないメンバーで、1月の札幌と見たときと同じように進んでいくステージ。でも、ぼくは札幌ではプレイされず、6月の東京でセットリストに加わった「君を連れてゆく」に震災後の佐野元春を感じた。



 上の映像は、1995年の阪神大震災被災者支援コンサートでの「君を連れてゆく」。
 個人的には「ハート・ビート」の続編のようにも感じられ、少し苦味のある大人のラブソングは、あの日以降のこの国で以前とは違った意味をもって聴こえてくるような気がしている。
 このDVDがリリースされたことで、長かった佐野元春の30周年もようやく一段落。来年はすべて新曲のニューアルバムを期待している。

| 佐野元春 | 17:42 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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鬼押出し園でジョン・レノンを感じた日

 「ジョン・レノン家族生活」という写真集がある。

409381001Xジョン・レノン家族生活
西丸 文也
小学館 1990-11

by G-Tools

 ジョンの一家のアシスタントしていた西丸文也氏(最近、お亡くなりになられたそうです。心よりご冥福をお祈りいたします)が撮影した写真は公開することを前提としたものではなかったらしく、あくまでもプライベートな家族写真ばかり。1982年の暮れに角川書店から出版され、1990年に小学館から再販された本だ。
 ジョンがすべての活動をやめて子育てをしていたハウスハズバンド時代を記録したもので、この本の中のジョンは世界一有名な普通のお父さんである。

 今はもう手元にないけれど、ぼくは角川書店から出版された最初の「ジョン・レノン家族生活」を持っていた。そして、わずか数年前に生前のジョンが日本の風景の中に普通に存在していたことに驚いた。あのジョン・レノンが東京の街や上野動物園を歩き、軽井沢で自転車に乗っていたからだ。

 この本が出版されたことによって、主夫時代のジョンが毎年のように日本を訪れ、軽井沢で避暑をしていたことが広く知られるようになった。「ジョン・レノン家族生活」はジョンの日本での残り香を探すためのガイドブックでもあったのである


 1983年の夏の終わりから初冬にかけて、ぼくは信州の白樺湖で住み込みのアルバイトをしていた。10月の連休が終わり、忙しさがひと段落したので、ぼく初めて3日間の休みをもらった。バイクに乗って、行った先はもちろん軽井沢だ。
 万平ホテルや白糸の滝、別荘地。初めて訪れた軽井沢、どこもが「ジョン・レノン家族生活」で見たことのあるような場所だったけれど、ぼくはジョンの気配を感じられなかった。

 しかし、最後に行ったシーズンオフの平日で人もまばらな鬼押出し園で、ジョンが写真集の中で鐘をついていたお堂を見つけた。
 「WORKING CLASS HERO」とプリントされた白いTシャツ、ジーンズに雪駄を履いたジョンの写真は、なぜか強く記憶に残っていた。ぼくはゆっくりとお堂に近づき、ジョンが手をふれた縄を握り、鐘を鳴らした。その時、体に軽い電流が流れたような気がした。
 もちろん、錯覚かもしれないけれど「わずかに数年にジョンがこの場所に立ち、同じように鐘を鳴らしていたのだ」と思うと、体が震えた。

 その後、ぼくは一度も軽井沢を訪れたことはないし、ずい分前にジョンよりも年上になってしまったけれど、相変わらず彼の残した音楽を聴いている。そして、毎年ジョンの命日には秋の鬼押出し園のお堂を思い浮かべながら、お祈りをする。


 最後に軽井沢でのジョンを描いた小説を紹介しておきたい。

4062649020ウランバーナの森 (講談社文庫)
奥田 英朗
講談社 2000-08-10

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 軽井沢で極度の便秘になってしまったジョンに様々な亡霊が訪れるというファンからすれば、とんでもないストーリーなのだが、ぼくはこの小説が大好きだ。
 この本の中には「愛と平和」でなく、和式便所にまたがり、過去の悪行を悔やむ普通の人間のジョンがいる。しかし、決して彼をおとしめるような話ではなく、どうして復帰後のジョンがあれほど穏やかな顔だったのかを作者なりに解き明かした本である。ぼくはこの本から作者のジョンへの深い愛情を感じる。 

| ビートルズとその周辺 | 19:06 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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ストーンズの最高の瞬間をとらえた映像のひとつ

B005MMTJSAサム・ガールズ・ライヴ・イン・テキサス '78 【日本語字幕付】 [DVD]
ワードレコーズ 2011-11-14

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 このライブ、1978年の35歳のミック・ジャガーをいったいどう表現すればいいだろう。すごく弾けていて、チャーミングなのに毒があって、コミカルなのにかっこいい、疾走感はあってもクールだ。
 そして、周りにはひたむきにリズムを刻むキース、ポップで新しい弟分のロニー、まさに不動のベーシストのビル(あのベースラインと不気味さはストーンズに欠かせないものだったな、と改めて実感)とバンドを支えるチャーリー。さらにはキーボードのスチュとイアンがいる。

 ボビー・キーズのサックスさえ必要としなかった1978年のローリング・ストーンズには、よけいな装飾がない。ほぼストーンズのオリジナルメンバーだけで創り出される音は、ラフでルーズな部分もあるけれど、タイトで贅肉がない。ライブバンドとしての1978年のストーンズ、ひっとしたら最強の時代だったかもしれない。

 ぼくはこれまで「ティラー期がストーンズのライブバンドとしての頂点だ」と思っていたが、今回お蔵出しされた1987年のライブ映像を見て、そんな考えが吹っ飛んでしまった。
 この映像でのストーンズは「脂の乗り切ったサンマ」状態で、焼けば脂が滴り落ちて、下の炭からボッ、ボッと炎が燃えあがる。いやはや、マジで火傷しそうですぜ。

 個人的には近頃のライブの中では消化曲にも感じられる「Miss You」だって、このライブでは素晴らしい一曲だ。さらに、アメリカ南部で唄われる「Far Away Eyes」や「Beast Of Burden」も最高。



 これらの曲を含め、リリースされたばかりのアルバム「Some Girls」から8曲もプレイしているあたりも、過去の名曲にたよらない現役感がバリバリで、この時期のストーンズは当たり前のことだが現在進行形のバンドだったのだ。

 Wikipediaで1978年のツアーを調べてみると、ツアーは6月10日のフロリダから始まり、7月26日のオークランドで終わる。ツアーの日程を見ると、それほど過密ではなく、1カ月半の全米ツアーを余裕で駆け抜けたような感じがする。さらに、全米ツアー後に恒例のヨーロッパツアーも行なわれていない。ツアーが限定的であったのは、当時のキースが抱えていたドラックによる逮捕、裁判の問題があったのかもしれない。
 いずれにせよ、30年以上が経って、1978年のストーンズのライブ映像が発掘、蔵出しされたのは、ファンにとってはうれしいことだ。「今後も新たなお宝が出てくるんじゃないか」と期待している。

 ちなみに日本語の字幕は不要、CDもいらなくて、ブルーレイが再生できる環境の方なら、輸入版のブルーレイが安い。

B005OGYH9USome Girls: Live in Texas 78 [Blu-ray] [Import]
Rolling Stones
Eagle Rock Ent 2011-11-21

by G-Tools

 現時点のアマゾンでの価格は1636円。いくら円高とはいえ、この価格差はすごいかも。

| ローリング・ストーンズ | 18:37 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

2011年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年01月

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