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真空管アンプの誘惑 Guyatone FLIP400F

 エレキギターを再開して、丸1年が経った。
 ぼくはこの1年間に、何本ものギターと何台かのアンプを買い、多くの時間をギターと共に過ぎしてきた。「どうして、こんなに面白いモノ、途中でやめちゃんだろ」と思いながら、エレキギターを弾くことや改造に夢中になって、ブランクのあった20年間を取り戻すかのように、色々な機材を買い集めてしまったのだ。

 まだまだ、リハビリ中の身ではあるけれど、とりあえずこの1年間で得た結論を書いておくと「エレキギターは、アンプのスピーカーの音を聴いている」ということだ。いくら良いエレキギターでもアンプが貧弱であれば、しょぼい音しか出てこないだろうし、逆に安物のエレキギターでもアンプが良ければ、それなりの音で聴こえるはずだ。
 もちろん、これは極論でギターとアンプ、エフェクターやシールドなど、音の入り口から出口までの総合力で、エレキギターの音は作られる。さらに、重要なのはギタリストのテクニックやピッキング、そして個性だろう。もし、ぼくがクラプトンやジェフ・ベックと同じ機材を揃えられたとしても、彼らと同じ音は絶対に出るはずがないと思う。

 でも、エレキギターを弾くという行為は、最終的にアンプのスピーカーから出る音を聴いていることは、まちがいない。
 これまで、ぼくはトランジスタのミニアンプを何台か試して、プリアンプに真空管を使ったVOX・AD30というモデリングアンプも買ってみた。近ごろはエントリークラスのアンプでもそれなりのトーンが出て、家で弾く分には充分なパフォーマンスがあると思う。しかし「アンプって、大切だなあ」と思い始めると、どうしても気になってくるのがプリアンプにもパワーアンプにも真空管を使ったフルチューブのアンプだ。


 今や真空管などというモノは過去の遺物もいいところで、普通に生活していれば見ることなどないだろう。でも、音楽の世界では、未だに真空管はバリバリの現役である。真空管アンプとレコードプレイヤーで音楽を楽しんでいるオーディオ好きは多いし、プロのギタリストがステージ使っているアンプも、ほとんどがフルチューブではないだろうか。
 その理由は真空管でしか出しえないトーンがあるかららしいが、その秘密を知るにはフルチューブのアンプを買ってみるしかない。

 ネット上で楽器店のHPを物色してみると、ぼくがどうにか買えそうなのは「Ken Jordin Classic Tube 35R」から「Fender Blues Junior」あたりまでの価格帯のフルチューブアンプだ。

 
Ken Jordin Classic Tube 35R


Fender Blues Junior

 「Ken Jordin Classic Tube 35R」は韓国製ながら、クリーントーンが素晴らしいと評判のアンプ。セレッションのスピーカーを搭載しているのに、実売価格が3万円台というのも大いに魅力的。「Fender Blues Junior」はクラシカルなインターフェースがかっこよく、マスターボリューム、ファットスイッチ付きでコントロール類にも過不足がなさそうだ。
 そして「家で使うなら、このあたりのアンプだろうなあ」と物欲がムクムクと大きくなって「そろそろ、思い切って、クリックしょう」と思っていた時に、いつものハードオフで見つけたのが、グヤトーンのフルチューブアンプ「FLIP 400F」だ。

Guyatone FLIP400F

 グヤトーン(Guyatone)は1950年代からアンプを作り続けている日本のメーカーである。
 1970年代後半、ぼくがギターを始めた頃は、フェンダーやVOXなどの海外メーカーのアンプは手の届かない遠い存在。今のように数万円で買える小さなアンプはラインアップされていなかったから、ギターを始めたばかりの高校生が、何とか買えたのは、ヤマハやローランド、そしてグヤトーンなど国産のアンプだった。
 実は、ぼくが初めて買ったアンプはグヤトーンのZIPというアンプで、トランジスタアンプなのに真空管のウォームがトーンが出るというのが売り文句だった。もう手元にZIPはないが、それなりに良い音が鳴ったと思う。
 その上級機種がFLIPで、トランジスタアンプが主流だった当時の国産アンプの中では、少し異質な存在だった記憶がある。少なくとも、ぼくの周りには真空管アンプを「音が良い」と言って、使っている奴などいなかったし、そのうちに寿命が来て、取り替えなくてはならない真空管を使っているようなアンプは、時代遅れだと思っていたからだ。

 つまり、高校生の頃に「時代遅れだ」と決めつけていたアンプに「そろそろ、真空管アンプが鳴らしてみたい」と思い始めた時に、再びリサイクルショップで出会ってしまったのだ。さらに、FLIPは今年の3月にお亡くなりになられた成毛滋さんが、開発に関わっていたアンプでもある。
 かれこれ20年以上前のアンプだけに、いつまで使えるのか不安はあるが、何か不思議な縁を感じ、その場で買ってしまった。値段は1万円だった。

 「FLIP 400F」を家に持ち帰り、さっそくスイッチを入れてみると、アンプの後ろで、3本の真空管がポッとオレンジ色に染まった。そして、エレキギターをプラグインすると、無事に音は出た。ジャンクではないので、お店で動作確認済みだろうが、なんだかホッとした。
 手に馴染んだフレーズを弾いてみると、派手なトーンではないが、チューブアンプらしいウォームが音がする。そして、想像以上に音圧があって、特に低音に迫力を感じる。買ってから、1カ月以上に渡って「FLIP 400F」を鳴らしてきたが、真空管でしか作りえないトーンは確かにあると思う。

 初めてのチューブアンプの「FLIP 400F」をとても気に入っているが、かなり使い込まれた20年前のアンプだけあって、実はトラブルもあった。買ってから数週間で、ノーマルチャンネルのボリュームが中で破損して、レベルが調整不能になったのだ。
 ハードオフの中古には3ヶ月保障というのがあって、「FLIP 400F」の場合は買ってから3ヶ月以内に故障した場合は代金を全額返金をしてくれる。このまま店に持っていければ、お金は戻ってくるけれど、お気に入りのアンプとは永遠のお別れである。しかし、ぼくにはアンプを修理できるような電気的な知識も技術もない。

Guyatone FLIP400F

 数日間悩んだが「ボリュームの交換くらいなら、なんとかなるかも」とアンプをバラしてみた。アンプのコントロール部分を取り外すと、中身は意外にシンプルな配線だった。ボリュームやコンデンサ、抵抗などの部品は基盤の上にハンダ付けされていて、ボリュームの交換くらいなら、アンプの修理などしたことのないぼくでもできそうだ。
 いつも行く楽器屋で見つけた同じ抵抗値のボリュームの端子を加工して、基盤に取り付け、かなり使い込まれていたと思われる真空管もサウンドハウスから通販で手に入れて、交換した。
 ちなみに「FLIP 400F」の真空管は6L6GCが2本、12AX7が1本。買ったときに付いていたのはどちらも旧西ドイツ製のもので、これを6L6GCは「SVETLANA」12AX7は「SOVTEK」という比較的安価なロシア製の真空管に換えた。
 
 真空管が新しくなった「FLIP 400F」は、音から雑味がなくなり、透明度が増したような感じがして、クリーントーンが素晴らしい。オーバードライブチャンネルからも、心地良いクランチ気味のトーンがでるようになった。同時に真空管を換えた(元から付いていたのは、なんとナショナル製の12AX7だった)グヤトーンのチューブディストーション「TD-1」との相性も最高である。

 愛読している「ジャパン・ヴィンテージ」のvol.4に掲載されていた特集「チューブといえばグヤトーン-FLIP礼讃」によると、「FLIP 400F」の正式名称は「GA-400F RECODING MODEL FLIP400F」といい、カタログにラインアップされていたのは1985年から1986年の間で、最大出力は80W、定価は69.800円だったそうだ。
 かなりの老体のアンプだけに、いつまで使えるかは分からないが、自分で修理をして、真空管を取り替えた「FLIP 400F」には、特別な愛着を感じる。この先も、できるだけ長い間鳴らしていこうと思っている。

| エレキギター、再び | 19:54 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

woodstockさん、こんばんわ。
ついにフルチューブGETですか!
実は私もここのところフルチューブアンプ欲が勃発していてずーっとヤフーオークションを観察しています。
グヤトーンのは結構出ていて、私も一度はいいブツをGETしかけたのですが、直前で高値が付きだしてあきらめました。
まあまともにお金を出してBlues Juniorあたりをお店で買ってくればいいのかもしれませんが、なかなか踏ん切りが付きません。
それから、家で鳴らすとならると歪み具合をどのへんまで出せるものか、アンプの出力との相談になってBlues Juniorでもマスターがついてるとはいえ厳しいのかなあとか思ったり・・・80WのFLIP400Fはどうなんでしょうか?そのあたりとっても気になるんですー。
ああ、フルチューブアンプ欲しい・・・!

| baco | 2007/07/03 22:19 | URL | ≫ EDIT

bacoさん、こんばんわ。
火に油をそそぐようなことを書いちゃいますが、チューブアンプは良いっすよ!
フルチューブを弾いちゃうと、トランジスタには戻れません。

FLIP400Fですが、ノーマルとオーバードライブのチャンネルのどちらにもマスターボリュームが付いているので、小さめの音量でも、チューブサウンドを楽しめると思います。
でも、ボリュームを上げないとおいしい部分に届かない気がするのも事実で、このあたりは悩ましいところかも。
ちなみに、昔のアンプなので、オーバードライブはゲインを上げてもクランチ気味にしか歪みません。
ハードに歪ませたければ、エフェクターは必要ですね。


それと、上で書いているように、FLIP400Fはかなり音圧を感じます。
VOX・AD30と同じ程度の音量でも、ガッツンときます。
見た目に似合わず、低音も出るので、少しボリュームを開けると、木枠のガラスがビリビリしますね。
ウチは山の中の一軒家なので、音のでかさをあまり気にする必要はありませんが、夜は家族から苦情が出るので、おとなしくトランジスタアンプを弾いています。

それから「Blues Junior」は7月から値上げになったようです。
旧価格の在庫が買える今が、狙い目なのかもしれませんよ。

| woodstock69 | 2007/07/03 22:50 | URL | ≫ EDIT

Guyatone
ってチューブ・ディストーションの記事でも
思いましたが、80年代にもいい仕事してたんですね。

私がギターを始めた頃、アンプと言えばGuyatoneか
ELKでした。

私は誰かからもらったか、買ったかはっきり覚えて
いないのですが、中古のELKの真空管アンプを使ってました。

セパレート・タイプでいい音がしていたのですが、
ある日突然ぶっ飛んでしまいました。

| Purple_Haze | 2007/07/03 23:20 | URL | ≫ EDIT

今晩は!
自分もチューブ派です。
自宅&スタジオではFender Pro Junior15Wですが、馬鹿に出来ません。自宅では十分使いこなせないほどです。
あとライブでは Blues Juniorの兄貴分HOT ROD DELUXE40W、こいつは爆音ですから家では絶対不可。
とにかくJrの方はシングルコイルと相性もいいし、リハーサル用にはこれ以上のモノは考えられません。

| kingbee | 2007/07/03 23:38 | URL | ≫ EDIT

ELKやエーストーン
Purple_Hazeさん、こんばんわ。

ぼくも「ELKの真空管アンプって、良い音がしたんだよ」って話を何度か聞いたことがあります。
実際に弾いたことはありませんが、ちょっとクラシカルなスタイルには、今でも魅力を感じます。
あと、エーストーンってメーカーもありましたよね。

Guyatoneは現在もアンプを作っていますが、気軽に買えるコンボタイプのチューブアンプは製造していないようです。
残念ながら、昔に比べると国産のアンプメーカーって、元気がないですね。

| woodstock69 | 2007/07/04 18:35 | URL | ≫ EDIT

Pro Junior 15について
kingbeeさん、こんばんわ。
やはり、チューブアンプ派ですか!

「Pro Junior 15」もかっこいいですよね。
ワントーン、ワンボリュームという潔さがステキです。
あのスタイルのフェンダーのアンプには、ホントにあこがれがあります。

そこで、質問なんですが「Pro Junior 15」を自宅で使う場合、どのあたりまでボリュームを上げられるものなんでしょうか。
もちろん、住環境には差があるわけで、一般的な話で結構なんですが、気持ちよくオーバードライブがかかるあたりまでボリュームを上げても、近所迷惑にならない程度の音量ですか。

ウチの場合、近所迷惑はあまり考えなくてもいい環境なのですが、家族迷惑ってのがあるもので、どうしてもマスターボリューム付きのアンプを考えちゃうんですよ。
お暇な時にでも、お答えをいただけると、うれしいです。

| woodstock69 | 2007/07/04 18:48 | URL | ≫ EDIT

Vol4がちょうど良いさじ加減と言いますか、ギター側で調整してクリーン→軽いクランチと変わるあたりがいい感じです。
よほど理解のある一般家庭でもこのあたりが限界かな。
で、家族の留守を狙うわけですが。(笑)
遠慮すると思わずピッキングが弱くなったりするから良くないです。
自分の場合、極端なゆがみ系は必要ないのでフルテンの爆音とは縁がないですね。

| kingbee | 2007/07/04 22:02 | URL | ≫ EDIT

kingbeeさん、こんばんわ。
早速のお答え、どうもありがとうございました。

なるほど、半分ちょい前くらいが一般家庭では限界ですか。
でも「Pro Junior 15」側には、さらに余裕があるわけで、使えるアンプだということが、よく分かりました。
Vol4あたりで軽いクランチがかかるなら、マスターボリュームがなくても大丈夫そうですね。
ホントに欲しくなってきちゃいました。

実は、ぼくも昼間に家族の留守を狙って、ボリュームアップしています。
ちょっと前、ひとりで陶酔して、大き目の音でギターを弾いていると、宅急便の配達のおじさんが来ていたらしく、かすかに「すみませーん」の声が(ホントは大声だったのでしょうけれど)。
あわてて、荷物を取りに行くと「あんた、何やってんの」という顔でにらまれました。
ちなみに、受け取った荷物は交換用の真空管でした。

| woodstock69 | 2007/07/04 22:49 | URL | ≫ EDIT















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