2007.11.21 Wed
ローリング・ストーンズ、テイラー期のブートレッグ
昔は客席で録音されたオーディエンスモノや、FMやテレビで放送された音源を流用したものが多かったけれど、最近ではミキサーからライン録音されたものや、レコーディング時のアウトテイクが流出したものなど、正規版と変わらない音質のブートレッグも多い。
レコードの時代、ブートレッグは海賊盤と呼ばれ、輸入盤専門店や雑居ビルの中にあるあやしいレコード店で、ひっそりと売られていた。価格が通常のレコードよりも高くて、聴いてみるまで中身の分からない海賊盤を買うのは、とても勇気のいる行為だった。
ちなみに、ぼくが初めて買った海賊盤は、ビートルズの武道館公演がテレビ中継された時の音源をレコード化したもの。ジャケットが真っ白で、確か3000円だったと思うが、半年ぐらいして、日本テレビでビートルズの武道館公演が1回限りで再放送されて、ガックリときた記憶がある。
今では、ネット通販でブートレックが買えるし、Youtubeを検索すればロック関係のお宝映像が溢れるぐらいにヒットするのだから「えらい時代になったもんだ」と思う。
集めだすとキリがないので、ぼくはブートレッグを積極的に買っているわけではない。それでも、手元にはかなりの枚数のあやしいCDがある。それらは主に中古で買ったものだ。
この前も「Hでオフ」なリサイクルショップのCDコーナーを見ていると、ローリングストーンズのブートレッグが500円で数枚並んでいたので、即ゲットした。
その中の「JUMPING JACK FLASH」という何のひねりもないタイトルのブートレッグは、1972年7月のマジソンスクエアーガーデンのライブを録音したものだった。
これは「WELCOME TO NEW YORK」という名で、長らくファンに親しまれてきた海賊盤をコピーしたCDらしいが、なんとステレオのライン録音。正規盤並みの音質とまではいかないが、キースとミック・テイラーのギターの音がちゃんとセパレートしているので、70年代初期のストーンズの絶妙のギターアンサンブルが鮮明に聴き取れる。
リズムを刻むことに徹したキースが作り出す音の太いうねりに、ミック・テイラーの流れるように華麗で、時にはアグレッシブなギターソロが絡みつく展開は、この時期のストーンズにしかないものだ。
ぼくは「ライブに限定すれば、ストーンズのピークはミック・テイラーが在籍した時代だろうなあ」と思っていたが、こういうのを聴くと、その想いは確信へと変わる。
ミック・テイラーがストーンズに在籍していたのは1969年から1974年までの、わずか5年間。アルバムでいうと「Let It Bleed」から「It's Only Rock 'N Roll」までがティラー期にあたる。
そして、テイラー期には公式のライブアルバムとして「Get Yer Ya-Ya's Out!」がリリースされている。
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これは名盤だし、すごいライブだと思う。でも、1972年の音源を聴くと、加入した直後の1969年の録音だけに、ミック・テイラーのストーンズに対するなじみ度が、まだ低いようにも感じられる。
映像としては、ブライアン・ジョーンズの追悼コンサートとなったハイドパークでのライブと映画「ギミー・シェルター」がリリースされている。
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ギミー・シェルター
ザ・ローリング・ストーンズ

どちらも興味深いシーンが満載だが、2本とも純然たるコンサート映画ではない。残念ながら、記録映画的な意味合いも強い作品だ。
「ハイドパーク」はミック・テイラーが加入したばかりで、バンドのアンサンブルが未熟で最高の出来とは言い難い。また「ギミー・シェルター」では、どうしても「オルタモントの悲劇」が目立ってしまい、ストーンズのプレイに集中できない。
つまり、テイラー期のライブでのストーンズが、いかに凄かったかを克明に記録しているアルバムや映像は、今のところ公式にはリリースされていないともいえるのだ。
しかし、Youtubeでは何本かの72年のライブ映像を見ることができる。
最初の「All Down The Line」は、キースが刻むコードにミック・テイラーのスライドギターがからむという、この時期のストーンズを象徴するような映像だ。
2本目の「Bye Bye Johnny」はチャック・ベリーのカバーだけに、キースがリードをとっている。ストーンズのギタリストが、2人ともレスポールを使っているのは、とても珍しいのではないだろうか。
1972年ツアーは「レディース・アンド・ジェントルメン」「コック・サッカー・ブルース」という2本の映画用に撮影され、音源も2枚組みのライブアルバムとして発売される予定だったらしい。
しかし、悪名高いストーンズの元マネージャーのアレン・クラインが、著作権を所有しているデッカ時代のストーンズの曲を使用することを拒否したために、あえなくお蔵入り。今も未発表のまま、どこかで眠っているはずだ。
ライン録音のブートレッグやYoutubeの動画は、それらからの流出だがと思うが、いずれ公式にリリースされないものだろうか。テイラー期のストーンズをもっと聴きたい、もっと見たいぞ!
| ローリング・ストーンズ | 16:22 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑
















