PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

≫ EDIT

ミカウバー製作記-挫折編

 去年の夏、エレキギターを再開した直後に、2本目のテレキャスターとしてBill Lawrenceの「TRIGGERⅡ」というギターを買った。
 ブランド名であるビル・ローレンスとは、セイモア・ダンカンやディマジオの師匠にもあたるピックアップビルダーの名前。このギターはアコギの有名ブランド「モーリス」で知られるモリダイラ楽器が、ビル・ローレンスの監修の元で、国内生産していたが、現在はもうないようだ。

 ぼくは程よく使い込まれた中古の「TRIGGERⅡ」をハードオフで見つけて購入。でも、家に帰って、よーく見てみると、一弦のペグがかなり曲がっていることに気が付いた。これでは見た目が悪いし、チューニングも狂いやすい。
 幸い、ハードオフの中古品には3ヶ月保障が付いている。ギターをお店に持っていくと「検品の時に気付きませんでした。こちらのミスです」とジャンク品扱い変更してくれて、価格が購入時の三分の一の5千円になった。
 そんな「TRIGGERⅡ」を見つけた時から考えていることがあった。それは「これをベースに、キースの使っているミカウバーを作る」ということである。

 ミカウバーとは、キース・リチャードがかれこれ30年以上も使っているテレキャスターの愛称だ。
 キースは6弦を取り外して、5弦ギターにしているが、ライブでも「ホーンキー・トンク・ウイメン」など、主にカポをつけないオープンGの曲で使われているので、ストーンズのファンにはおなじみの1台だと思う。

 ミカウバーのベースとなっているのは、1956年製のテレキャスターと推測されているが、キースはこのギターに様々な改造を加えている。
 大きく目に付くところからいくと、フロントにはギブソン製のハムバッキングピックアップが取り付けられ、ブリッジにはシェクター製の6駒タイプのブラスブリッジに交換されている。細かなところでは、ペグがシュパーゼルのロック式に変更され、セレクターノブには、なぜかストラト用の白いものが付けられている。さらに、ネックはリフレットされ、ナットも5弦分しか溝がないなど、細部に至るまで手が加えられているようだ。
 いずれにせよ、長年に渡って使い込まれ、凄味さえ感じさせるミカウバーは、キースを象徴するギターといっていいだろう。

 このミカウバー、そっくりな形のものが、フェンダー・ジャパンからも発売されている。


FenderJapan TL52-88SPL

 そして「これ、良いなあ」と思っている時に、L型のブリッジプレートで6連サドル、バタースコッチブロンドといわれるブロンド・フィニッシュが退色した色に近いボディの「TRIGGERⅡ」を見つけたのだ。ぼくは「TRIGGERⅡ」を一目見て「このギターなら、フロントをハムバッカーに換えるだけで、ミカウバーに近いものができるにちがいない」と安易に考えた。
 しかし、ミカウバーもどきが完成したのは1年後だった。


 今でこそ「テレキャスターのフロントピックアップの交換、10分で完了」などと、少々自慢げに書けるようになったが「TRIGGERⅡ」を買った頃は、エレキギターを20年ぶりに再開したばかりで、ギターの改造に関する知識はゼロに近く、ハンダゴテも中学校の技術工作の時間にラジオを作って以来手にしたことがなかった。

 でも、今はネット上にギターの改造に関する様々なノウハウや情報がアップされているし、細かなパーツもネット通販で取り寄せることができる。
 ぼくはギターマガジンの別冊の「エレクトリック・ギター・カスタマイズ倶楽部―だれでもできる、チューンナップの実例&アイディア集」という本を参考書にしながら、まずは練習として「TRIGGERⅡ」の電装系のアップグレードを始めた。

 ジャックをスイッチクラフト製、PUセレクターをCRLの3点スイッチ、ポットをCTSに交換。さらに、コンデンサをオレンジドロップにして、配線に使われているワイヤーをベルデンに換えてみた。
 すると、ギターから出てくる音が明らかに変わった。ピックアップを換えなくても、普段は見えない内部配線をアップグレードすることで、音質をコントロールできるのだ。「そんなの些細な変化なんでしょ」といわれれば、その通りかもしれないが、ぼくは内部配線の交換に夢中になってしまった。

 「TRIGGERⅡ」の電装系に定番といえるアップグレードをする中で、ぼくはハンダゴテの使い方を覚え、ギターの改造に関する知識を学んでいった。改造を始める前に「もし失敗しても、5千円のギター」という気持ちがあったので、大胆にいじくりますことができたことも良かったと思う。
 そして、ある程度の自信がついたところで「TRIGGERⅡ」のミカウバーへの改造を始めることにした。去年の11月のことだった。

 普通のテレキャスターをミカウバーに改造するのには、大きなハードルがある。
 それは、フロントピックアップのキャビティをハムバッカーが入るように拡大しなければならないことだ。さらに、ピックガードもピックアップに合わせて加工する必要がある。これまでのようにパーツを付け替えて、ハンダ付けすれば終わりとはいかない。
 近くにギターのリペアショップでもあれば、キャビティの加工くらいはプロにお願いしたいところだが、北海道の東の外れの街にそんな店があるわけもない。ぼくはノミを片手に手作業でキャビティを広げることにした。

ノミでキャビティ加工

 最初はノミを彫刻刀のように使って、慎重に少しずつボディを削っていたが、キャビティはなかなか広がらない。これでは時間がかかり過ぎるので、ノミの柄をハンマーでカンカンと叩いて、大胆に掘り進めることにした。
 やがて、キャビティはハムバッキングピックアップが入るくらいまでの広さになったが、内部は木目がささくれ立っていて、見るからに雑な仕上がりである。しかし、ここで立ち止まるわけにもいかず「ピックガードで隠れるんだから、まあいいか」と自分をなぐさめ、作業を進める。

 次はピックガードの加工。キースの仕様を真似て、ハムバッキングを固定するエスカッションをピックガードが囲むような形にすることにした。
 あとで修正が効くように、実物より少し小さめに糸ノコで切り取ったつもりが、採寸が間違っていたのか、エスカッションと微妙にサイズが合わない。気が付けば、ヤスリでピックガードを削り過ぎて、エスカッションとの間から木目の見えるかっこ悪い仕上がりになってしまった。

ピックガードにすき間が

 こうして「TRIGGERⅡ」を改造したミカウバーもどきは、とりあえず完成した。
 しかし、自分でも納得のいかない仕上がりだったので、改造後に10日ほど弾いただけでケースに収めて、部屋の片隅に置いたままに・・・・。

 そして、気が付けば、あれから1年の月日が流れていた。
 (次回、再起編につづく)

にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材へ
↑ にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材ランキングへ

| エレキギター、再び | 21:21 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

これは楽しいエントリー。再起編が楽しみです。

| Kin | 2007/12/20 00:01 | URL | ≫ EDIT

Kinさん、こんばんわ。
これまで、ギターの改造に関してはうまくいったことばかりを書いてきましたが、実は失敗も多数あります。
特にミカウバーもどきは、色々と苦戦をした末、気に入らずに放置しちゃったギターだったんですが、ようやく手直しをしました。
明日には再起編をお見せできると思います。

| woodstock69 | 2007/12/20 23:20 | URL | ≫ EDIT

ミカウバーのピックアップは上下逆ですよ。

| ジョニー | 2007/12/31 19:52 | URL | ≫ EDIT

ジョニーさん、ピックアップの位置のご指摘、ありがとうございました。
実は、上の写真は1年前のもので、昨年の暮れに再改造した際には、通常とは逆に取り付けてみました。
その時の様子は再起編に書いてますので、そちらもご覧いただければ、幸いです。

| woodstock69 | 2008/01/02 11:52 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://beatbeat.blog72.fc2.com/tb.php/285-c7572c48

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。