PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

≫ EDIT

ミカウバー製作記-再起編

 ピックガードの加工に失敗して、ちょっとお間抜けな顔になってしまったミカウバーもどきは、その後にPRSやカプリオレンジのストラト、グレコのSGといったギターを買い続けたことによって、ぼくの中で忘却のギターとなり、ケースの中で長い眠りについていた。
 その眠りをたたき起こしてくれたのが、今月号のギターマガジンだ。

ギター・マガジン 2008年 1月号 [雑誌](小冊子付き)ギター・マガジン 2008年 1月号
ギター・マガジン編集部


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 今月号の特集はテレキャスター。「ちょいと、つっこみが甘いなあ」と思う部分もあるけれど、その特集の中でテレキャスターを使う名手、テレマスターのひとりとして、真っ先にキース・リチャードの名前が挙げられていた。添えられた写真は、もちろんミカウバーを弾く姿だ。
 この写真がやけにかっこよくって、ぼくはケースの中のミカウバーもどきを思い出した。いや、正確には忘れたことなどなく、どこかで気にかかっていたのだが「あれを直すのは、めんどくさいなあ。他にも弾くギターはあるし・・・・」という気持ちが強くて、再び手をつける気になれなったのだ。

 でも、キースの写真からは「オマエよぉ、オレのミカウバーを真似っこしたギターを放り投げとくんじゃねえぞ」というセリフが聴こえてきたなような気がした。
 ロックンロールの生き神様からの天啓ってやつだ。


 ぼくのミカウバーもどきの一番の問題点は、適当に切ったために出来たピックガードとエスカッションのすき間なのだが、それを解決するために使う新しいピックガードは、かなり前から手元にあった。以前、フェンダージャパンのTL52-78US用にベークライト製のピックガードを作ってくれた友人が「失敗したんなら、これを使いなよ」とわざわざ送ってくれたからだ。
 素材は同じくベークライト製で、前回の失敗を踏まえて、エスカッションを囲むのではなく、ピックガードの上に乗せて固定する形に仕上げてあった。但し、友人が作る時に参考にしたフェンダージャパンとビル・ローレンスのテレキャスターでは、ピックガードの形が微妙に異なる。だから、ネジ穴は開けられていない。

 1年前、ピックガードの穴開けに失敗しているので、今回は慎重に作業を進めることにした。
 まず、ネジ穴。何度も確認しながら、現物合わせで位置を決めると、ネジ穴自体は電動ドリルで簡単に開けることができた。ベークライトは普通のプラスティックに比べると硬い気はするが、加工するのはそれほど難しくはない。ハムバッキング・ピックアップが入る部分にも微妙にずれていたので、余計な部分をヤスリで削ったが、特に苦労はしなかった。

 次はピックガードの塗装。フェンダーの初期型のテレキャスターに採用されていたベークライト製のピックガードには、ラッカーが塗装が施されていた。このラッカー塗装のピックガードは使い込むとピックが擦れてラッカーがはがれ、ちょっとくたびれて良い感じなってくる。プラスティックのピックガードにはない「使い込むほどに、味が出てくる」という魅力があるのだ。
 ぼくが塗装に使ったのは、近ごろお得意の100円ショップで買ったツヤありのクリアーラッカーのスプレー。これを一度にたくさん吹き付けないで、何度も薄く塗る。でも、吹き付けては乾かしての繰り返しになるので、2日がかりの作業になった。
 空気が乾燥しているせいか、ところどころにホコリが張り付いてしまったが、ほぼ満足のいく仕上がりの黒光りするピックガードが出来上がった。

 さらに、ハムバッキングピックアップを支えるエスカッションも、ピックガードの厚みが約2ミリ増える分だけ薄くする必要があった。
 前回もスラント(傾き)のついたレスポール用のエスカッションを紙やすりで平らにして、4ミリの厚さに加工したのだが、さらに削り込んで2ミリ厚に。これはひたすら根気が必要な作業だったが、時々ノギスで計りながら薄くしていった。

 あとはフロント周りを組み込むだけとなったが、今回はピックガードを取り付ける前に、ブリッジを外してリアのピックアップも換えてみた。
 ビル・ローレンスと名前が付いているのだから、悪いはずがないと思い込んでいたが、どう調整しても最初から付いていたリアのピックアップからは、ピーキーでスレンダーなトーンしか出てこない。高音は元気が良いのだが、中低域にボリュームがなく、薄っぺらな感じのする音なのだ。
 カントリーソングの中でチキンピックキングでもするならぴったりの音かもしれないが、ぼくの好みじゃないので、TL52-78USのピックアップをセイモア・ダンカンの「STL-1/Vintage 54 Lead」へ換えた時に取り外したフェンダー純正のUSビンテージにしてみた。

 すると、これが大正解。ぼくの好みのファットなテレキャスのトーンになった。
 USビンテージは「大したことないピックアップだ」と決め付けていたが、ぼくの勝手な思い込みだったのかもしれない。それとも「TRIGGERⅡ」との相性が良かったんだろうか。うーん、ピックアップの世界も、なかなか奥が深い。

 さらに、ピックアップの話を続けると、前回は詳細を書かなかったが、フロントのピックアップに選んだのは、ディマジオの「PAF Classic」のネック用。これまでリプレスメントのピックアップはセイモア・ダンカンしか買ったことがなかったので、今回は試しにディマジオを選んでみたのだ。


DiMarzio PAF Classic Neck

 ディマジオというと、ぼくと同じくらいの年齢の方なら、アリアプロⅡのギターに採用されて、日本でも爆発的に普及した「Super Distortion」というピックアップが強く印象に残っているはずだ。
 あれはとにかく歪むピックアップだったが、現在のディマジオには高出力か低出力まで多彩なピックアップがラインナップされている。その中でも「PAF Classic」は最も出力が低い部類に入るハムバッキング・ピックアップで「これならリアとのバランスがとれるんじゃないか」と考えた。
 
 パーツさえ、きっちりと作ってしまえば、フロント周りの組み込みはあっという間に終わり、結果は写真のようなギターに。

ようやく完成したミカウバー

 ピックガードとエスカッションとの間のすき間がなくなったので、自分でも「かっこええやん、これ」と思える仕上がりである。
 さらに、今回はキースのマネにこだわって、フロントピックアップを通常とは逆向きに取り付け、ピックアップのセレクターノブもストラト用の白いものを取り付けた。
 これで「TRIGGERⅡ」も「ミカウバーもどき」から「ミカウバーに似ている」くらいまでにグレードアップした気がする。

 でも、ヘッドストックは銃爪型というかつり針型なので、あくまでも似ているというだけで、レプリカとまではいかないところがご愛嬌だ。

「TRIGGERⅡ」のヘッドストック

 実は改造をしながら「これが出来たら、5弦ギターにして、オープンGのストーンズのコピー専用ギターにしよう」と考えていた。でも、弾いてみると、良い音がするので、とりあえず6弦のままにしてある。かなり豊富なトーンが出るから、意外にも使えるギターに生まれ変わった気がするのだ。

 ぼくがDVDや写真で確認した限りでは、キースのミカウバーのセレクタースイッチはいつもリア側を向いていた。
 さらに、かつてキースのギターテクニシャンを務めた人物も「どうしてフロントにハムバッキングが付いているのか、いつも不思議だった。だって、キースは絶対にミカウバーのリアしか使わなかったからね」と、インタビューで発言している。
 つまり、ミカウバーのハムバッキングは限りなく飾りに近くて、キースはフロントのピックアップを使っていないではないかと推測される。

 でも、フロントにハムバッキングの付いたテレキャスターを実際に弾いてみると、ノーマルのままでは絶対にありえない太くて甘いトーンが出てきて「これはこれで、面白いんちゃうの」と感じた。少なくとも、フロントのトーンは鋭く切り込むようなリアピックアップとは対照的で、意外性があって面白いのだ。
 さらにセンターのミックスポジションも独特。これも使いこなせれば、個性的なフレーズが弾けそうだ。

 改造に失敗して、放置。そして、1年後にようやく日の目を見たミカウバーもどきのビル・ローレンスの「TRIGGERⅡ」。
 でも、改造の過程の中からは、色々と学んだことが多かったような気がする。

にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材へ
↑ にほんブログ村 音楽ブログ 楽器・音楽機材ランキングへ

| エレキギター、再び | 22:41 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

おお、雰囲気出てますねー。
フロントPUの向きにこだわるあたり、さすがです。

この際なので、レリックも・・・なんて(笑)

| hiromer | 2007/12/22 19:09 | URL | ≫ EDIT

hiromerさん、こんばんわ。
ケースの中で、約1年間も眠っていたギターですが、今回の再改造で生き返りました。
完全な5弦ギターにしちゃうのには、ちょっと惜しい音が出てきますよ。

ピックアップの向きですが、あまり意味はないような。
でも、ミカウバーなら、この向きですよね。

レリックなんですが、このギターはガチガチのウレタン塗装なので、ちょっと難しいかも。
かなり使い込まれた中古なんで、それなりの使用感があります。
でも、自分のギターにわざと傷をつける勇気は、ちょっと抵抗を感じますね。

| woodstock69 | 2007/12/24 17:07 | URL | ≫ EDIT

なかなか本格的ですね。まさに生き返ったって感じ。そもそも「ビル・ローレンス」が5千円なんて、そこからして”ズルイ”ですよ。ウチの近くにもハードオフが進出して欲しい。

ディマジオと言えばやっぱり「Super Distortion」ですね。高校生の頃、安物のストラトに改造して載せたかったけど、全然買えなくてショーケースによだれ垂らしまくった思い出が…

| Kin | 2007/12/24 23:40 | URL | ≫ EDIT

Kinさん、こんばんわ。
ビル・ローレンスのテレキャスですが、改造前に不具合のあったペグをGOTO製のに換えているので、結果的に1万円というところですね。
でも、このギターはお買い得でした。

ハードオフ、確かに掘り出し物も多いですが「えっ、これがこんな値段?高いなあ」というパターンも多いですね。
楽器店じゃないだけに、こちらにある程度の知識がないと、カスを引く可能性もあるお店だと思います。

昔はリプレスメントのPUって、高くて買えなかったですよね。
でも、アリアでは確か5万円代のエントリークラスのギターにもディマジオが乗っていたので、当時は爆発的に売れていた記憶があります。

| woodstock69 | 2007/12/26 00:45 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://beatbeat.blog72.fc2.com/tb.php/286-ac9295cc

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。