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ハリケーンのフライングV

 このところ、仕事がテンパリ気味で、ブログの更新も停滞中。でも、5カ月ぶりに新たな1本を手に入れたのでご報告を。

 先日、いつも行くハードオフのジャンクコーナーの片隅に、黒い矢印が立っていた。頭からふたつあるシッポの先まで、真っ黒なフライングVである。
 ぼくはフライングVをヘビメタの象徴のようなギターと考えていたから、これまでは完全にノーマークのギターだった。しかし、プライスカードを見てみると、2.100円の値段がついている。そして、注意書きには「ノイズが多い。音はNG」と書いてある。
 「やけに安いなあ」と思いつつ、素通りしようとすると、尖がったヘッドの上に「Hurricane by MORRIS」の文字があることに気が付いた。

ハリケーン、フライングVのヘッド

 「Hurricane」はアコギで御馴染みのモーリスを取り扱っているモリダイラ楽器の輸出向けのブランド名だ。
 80年代、主に海外で流通したらしい「Hurricane」のギターは、アメリカあたりで未だに高い評価を受けていると聞いたことがある。ぼくも密かに気になっていた国産ギターのブランドなのだが、実物を見るのは初めてだった。

 店員に断って、手にとらせてもらうと、色はネックの裏まで真っ黒、本家ギブソンに採用されているセットネックではなくボルトオンで、トラストロッドカバーは欠品していた。ブリッジは二点支持のシンクロナイズド・トレモロだが、アームは付いていない。ボディ全体に傷は多いけれど、ネックに反りもなく、フレットも七分程度は残っている。

 試奏用のアンプに通してみると、確かに「ザァー、ザワー」というノイズばかりで弦の音は出てこない。しかし、この症状はギターを改造している時に、何度か経験したことがある。アースが不良の時に、このようなノイズが出るのだ。さらに、トグルスイッチを切り替えて、指でピックアップに触れてみると、前後ともかすかに反応がある気がする。
 「ブリッジかジャックのアース線が外れているだけかも。直らなくても、2千円ならパーツを取ってから捨ててもいいか」と思って、レジに持っていった。


 家に持ち帰って、ギターの裏にあるコントロールパネルとトレモロスプリングのカバーを外してみると、内部は手を入れられた様子もなく、オリジナルの配線のままだ。アース線もしっかりとハンダ付けされている。「とすると、ジャックか」と思って、外してみるとアース線はつながっているものの、内側がサビだらけで明らかに接触不良を起こしている。接点復活材を吹きつけ、竹串でカリカリとサビを落とすと「ジャガーン」と音が出た。
 ジャック不良、わずか10分で修理は完了である。

ハリケーン、フライングVの全体 最初にも書いたように、テンパった仕事を抱えているので、本来ならギターをいじっくっている場合ではないのだが、この手のことはやり始めると止まらない。

 音は出るようになったとはいえ、いくら磨いても内側にサビの残るジャックを手持ちの中古のものに換え、ガリがひどかったボリュームとトーンのポットも、別のギターのポットをCTS製に換えた時に取り外した国産のものに交換した。
  
 試しにボルトオンのネックを取り外してみると、ジャックのサビの状態からして長年放置されていたギターのはずなのに、ネックの反りもなく、取り外すのに少し力が要るほど、ネックポケットの加工精度も高かった。指板に使われているローズウッドも、最近の安価な中国製のものとは比べ物にならないほど上質そうだ。

 コントロールキャビティには、導電塗料がていねいに塗られていて、パネルの内側もアルミテープでシールド済み。
 ボルトオンネックのフライングVというところから推測すると、それほど高価なギターだったわけでないだろうにこの仕様、80年代の国産ギターの潜在的な実力の高さを見た気がするなあ。

 細部の調整と全体のクリーニングを終えて、ギターをながめてみると、真っ黒で何だか愛嬌がない。そこで、手持ちのステッカーを貼ってみた。
 ギターをステッカー・チューンするのは高校生の時以来だが、やっているうちに何だか楽しくなってきて、あれでもない、これでもないと悩みながら、いくつかのステッカーをボディに貼り付けた。

 肝心のトーンのほうも、形に似合わず、意外に良い音だった。
 レスポールと同じ構成で2つのハムバッキングPUが付いているのだが、ボディの形状のせいか、良くも悪くも軽い音がする。どちらかというとSGに近いトーンかもしれない。
 ピックアップはミドルパワーという感じで、クリーントーンでも何とか使えて、オーバードライブさせると本領を発揮するが、トーンには芯があり、ぼやけた音ではない。特にリアの切れ味はなかなか鋭い。レスポールのように甘くて太いトーンは出ないけれど、弾くたびに「これはこれで、ありかもしれん。いや、ひょっとしたら好きかも」と思ってしまうようなトーンだ。

 フライングVは「弾きにくいギターだ」という話も聞くが、実際に弾いてみると、それほど扱いづらいギターでもない。もちろん、座って弾くなんて話は論外だが、立って弾くには軽くて取りまわしも良い。よーく考えれば、あの形は究極のダブルカッタウエイのようなものだから、ハイポジションにもスッと手が入っていく。
 ただ、その形状からかギターのバランスが少々悪い。すべりのいいナイロンストラップを使うと、ヘッドが下がり気味になるのだ。この問題はレザーストラップに換えることで、少しは解消されるが、ギターのデザインによるものとあきらめるしかないだろう。

 テレキャスターが一番好きなギターなのに、黒のフライングVのコピーモデルをうれしそうに弾いている姿には、自分自身でも未だに違和感があるけれど、ハリケーンのフライングVは、なかなか楽しいギターだ。
 少なくとも、2千円のギターの音ではないことは確かで、ギター選びの目安はブランドや値段だけ(もちろん、それも重要だけど)ではないことを思い知らせてくれる1本である。

 ちなみに、このフライングVのヘッドには、小さく「Vivian」とモデル名が書かれている。
 V字型の黒のヴィヴィアンちゃん、ぼくの持っているギターの中では異色の1本となったが、この先も愛用していきそうな予感がする。

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| エレキギター、再び | 12:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

早速!
塗装剥がして、ナチュラルにしましょうか?(笑)

| 店長阿部 | 2008/08/18 17:41 | URL | ≫ EDIT

店長阿部さん、こんばんわ。

このV、真っ黒なのでボディーの材が何のか分かりません。
でも、安物だからマホガニーではないはず。
センかバスウッド、それともラミネート材か。
怪しい木目がばれちゃいそうなので、裸にするのは勘弁してくださいね。

| woodstock69 | 2008/08/19 19:16 | URL | ≫ EDIT















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