PREV| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | コメント(-) | トラックバック(-) | TOP↑

≫ EDIT

ビートルズを日本に呼んだ男

4877283277ヤァ!ヤァ!ヤァ!ビートルズがやって来た―伝説の呼び屋・永島達司の生涯
野地 秩嘉
幻冬舎 1999-09

by G-Tools

 新潟と山形に行っている間に、たまってしまった仕事を何とか片づけ、ようやく本を読める余裕ができた。
 巷で飛ぶように売れているらしい村上春樹の「1Q84」も早く読みたいけれど、アマゾンですら在庫切れで、何とユーズド品にはプレミアが付いている。これは騒ぎがおさまってからゆっくりと読むしかないな。

 というわけで、ぼくが読んだのは「ヤァ!ヤァ!ヤァ!ビートルズがやって来た―伝説の呼び屋・永島達司の生涯」という本。タイトルからするとガチガチのビートルズ本かと思ってしまうけれど、ビートルズを日本に呼んだプロモーター、永島達司の人物像に迫るノンフィクションだ。
 当時は「呼び屋」といわれた創成期のプロモーターの仕事がどのようなもので、いかに発展していたかを描いた読み物として、とても面白かった。

 永島達司という人はキョードー東京を設立して、日本でビートルズのコンサートを実現させた後も、海外のアーチストを招聘した。
 しかし、1971年にレッド・ツェッペリンが来日した時、今でも語り草になっている滅茶苦茶な振る舞いにすっかり参ってしまったらしく、それ以降は海外のロックバンドの招聘はキョードーの下請けをしていたウドーに譲るようになったそうだ。

 そんな永島だが、あこぎな商売が当たり前だった呼び屋の世界において、お金にきれいなことで有名。しかも、きれいな英語を話せた。
 そのせいか、ビートルズはもちろんのこと、ナット・キング・コール、カーペンターズなど多くのアーチストから親しまれ、信頼のおけるプロモーターと高く評価されていたらしい。

 実はエピローグの部分で、ミック・ジャガーと永島との間での興味深いエピソードがあった。
 今もストーンズ・ファンの間では語り草である1973年の来日が法務省の入国拒否で中止になった時、ロサンゼルスに出張していた永島にミックから「お願いがあるから、明日、会ってほしい」と電話がかかってきたという。
 ホテルで待っていた永島の前に現れたミックは髪を短く切り、濃紺のネクタイをしめ、グレーのスーツを着てきて、こういった。「オレたちは犯罪者じゃない。どうしても日本に行きたいから、日本の領事館まで連れて行ってくれないか」。
 永島とともにタクシーで領事館まで行き、ミックはひとりで領事に会った。しばらくしてから、ミックは青ざめた顔で領事館から出てきたという。

 ミックの奮闘もむなしく、初来日が中止になったのは歴史的な事実だが、そのウラでこんなやり取りがあったのだ。
 何とかストーンズとして来日するために、髪を切り、コンサバティブな服装で日本領事館に行くミック。ちょっと前なら「昔からロックンローラーじゃなくって、ビジネスマンだっただなあ」とあきれただろう。でも、今は逆に「あっぱれな奴だ」と思う。「ふざけんな、日本人」と悪態をつくよりも、たった一人で日本領事館に直談判に行くほうが、よっぽど勇気がいるし、大変なことではないだろうか。

 いずれにせよ、ビートルズは国賓並みの警備の元でコンサートを開催し、ストーンズは入国を拒否された。ストーンズが何度も来日しちゃった今となっては信じられないこともしれないが、40年ほど前の日本ではロックは異端の音楽で、不良が聴くものだったのである。

 最後は紹介した本のメインのエピソードとなっているビートルズの武道館ライブの映像から、オープニングの「ロックンロール・ミュージック」を。



 E.H.エリック(この名前が分かる人は40歳以上だろうな)の司会ぶりが斬新!
 エピフォン・カジノを抱き、がに股気味でシャウトする若きジョンが、かっこいいですな。
 この武道館コンサート、Youtubeで「ビートルズ 武道館」と検索すれば、すべてが見られます。

| ビートルズとその周辺 | 20:52 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

そんなミックが好きe-266
woodstockさんこんばんはー。
そのエピソードは知らなかったけれど、今となってはいかにもミックらしいなーと思いました。
何気にマジメなビジネスマンですよね、ミック・ジャガー。

E.H.エリック、ファンファンのお兄さんですよねっ。
40歳じゃないもーんっ。

| マルディちゃん | 2009/06/05 21:10 | URL | ≫ EDIT

こんにちは。
いわゆるストーンズ本にあるミックの発言は、
「ケェッ、ナマの魚でも食ってろ!」みたいな悪態。
そういう、隠れた事実ははじめて知りました。
今でこそありがちな行動かもしれませんが、
自ら乗り込んで行くなんてかっこいいな。

E.H.エリックさん、懐かしい!
大きな耳を動かす芸がお茶目でした(誰もわからないかなぁ)。

| kingbee | 2009/06/07 07:41 | URL | ≫ EDIT

マルディちゃん、こんばんわ。

髪を短く切って、グレーのスーツを着込み、日本領事館へ直談判に行く。
実にミックらしいですよね。
昔からストーンズ株式会社の社長だったんだなと思いました。
でも、そんなミックがいたからこそ、今もストーンズが続いているんでしょうね

ちなみに、キースは口は出すけど、手は出さないぐーたら重役。
でも、あいつがいないと仕事が進まないというやっかない存在って感じでしょうか。

それと、E.H.エリック、ご存知でしたか!
これは失礼。
そうです、ファンファン大佐のアニキです。
ぼくらが子どもの頃はテレビでけっこー見かけた顔でした。

| woodstock69 | 2009/06/08 21:43 | URL | ≫ EDIT

kingbeeさん、こんばんわ。

ミックの日本公演中止の時の行動、ぼくもこれまで知りませんでした。
いわゆるビートルズ本の片すみ、半ページくらいでサラリと書かれていたエピソードでしたが、興味深い話ですよね。
ただ、意外に知られていないことからすると、ミックとしては隠しておきたいことなのかも。
でも、今なら違和感のない話だと思うんだけどな。

ミックは相当な決意を持って日本領事館に行ったんでしょうが、おそらくお話にならず、来日は中止。
ようやくストーンズが来日できたのは、それから17年後と考えると、かなり深い溝があったのかもしれませんね。

E.H.エリック、懐かしい名前ですよね。
そうそう、耳を動かす芸の・・・・。
って、この話はぼくたちの世代以上の人にしか分からないかも。

| woodstock69 | 2009/06/08 21:56 | URL | ≫ EDIT

woodstockさん、こんにちは。
いつも読み応えのあるブログ、楽しんでおります。

ミックのビジネスマンぶりは色んなとこから聞こえてましたが、今回の話は初耳でした!興味深いエピソードですね。
キョードーとウドーの関係も今まで知らなかったです。

E.H.エリックは僕もよく覚えてますよ!今ではKing of Amwayってイメージですが…

それと村上春樹の「1Q84」売ってないですね~。僕も落ち着いてからにしようかな…




| smugger | 2009/06/09 08:50 | URL | ≫ EDIT

smuggerさん、おはようございます。

今回のエントリーを書くために「Wikipedia」を調べていると、キョードーとウドーに関する記述が見つかりました。
ぼくも知らなかったのですが、ウドーはキョードーの下請け会社だったんですね。
永島達司という人は、中止になった73年のストーンズの来日にも関わっていたはずで、紹介したようなエピソードが生まれたのかもしれません。

「1Q84」ですが、ウチの近くの本屋を数軒回りましたが、まったく見当たらずでした。
あと数週間もすれば、普通に買えるようになるのでしょうが、ないことで「読みたい」という気持ちが煽られるのも確かですよね。
ぼくの場合、熱が治まってからブックオフで買うことになったりするかも。

| woodstock69 | 2009/06/10 08:28 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://beatbeat.blog72.fc2.com/tb.php/401-729f7cb1

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。