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バッカスのテレキャスター・シンライン

 プロフィールにも書いているように、エレキギターの中で一番好きなのはテレキャスターだ。
 理由はいくつか思い浮かぶけれど、何といっても「カヌーのパドルにネックを付けたようなギター」とも称された無骨なシェイプが良い。あの形には「ガッツンと弾いてやろう」と思わせる何かがある。50年以上も前に設計された古くさいギターなのに、未だに人気があるのは、あの形にも秘密があるはずだ。

 個人的にはエレキギターで一番大事なものは、色を含めた形だと思っている。もちろん、トーンも大切だけど、それは二の次。まず見かけが気に入らないと弾く気にはなれないし、エレキギターの場合は改造によって、ある程度なら自分の好みのトーンに近づけることもできるからだ。

 でも、このところレスポールに浮気をしていた。テレキャスターは大好きなのだが、家で一人で鳴らしていると、ハムバッカーの分厚いトーンのほうが派手に聴こえるからだ。
 さらに、あのふくよかなスタイルにも魅力を感じる。スレンダーで素っ気のないテレキャスターと対照的な存在のレスポールが、ぼくの中で大きくなってきたのである。

 そんなぼくにとって、ハムバッカーが2個搭載されたテレキャスター・シンラインは少し前から気になるギターだった。「テレキャスの形でレスポールの音がしそうなシンラインは、オレの理想のギターではないか」などという妄想が膨らんでいたのだ。
 もちろん、テレキャスターにハムバッカーが付けたところで、単純にレスポールのトーンが出るはずはない。でも、普通のテレキャスターよりもふくよかな音が出るのはまちがいないだろう。


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 楽天のワタナベ楽器で、こんなのを見つけて、思わずポチッとしそうになったこともあった。でも、ぼくは「ギターを買うときは、必ず現物を見てから。できれば、安い中古で」と思っているので、購入には踏み切れなかった。

 そもそも、ハムバッカーが2発のテレキャスター・シンラインはマイナーなギターである。これをメインで使っているギタリストいうと斉藤誠くらいしか思い浮かばないし、これまで一度も店で中古を見かけたこともない。「シンライン、ええかもなあ」と思いつつ、時間は流れていった。


 それでも、思い続けていると、やがて願いは叶うものである。
 先月、隣町にあるハードオフに行くと、ギターコーナーにサンバーストのテレキャスター・シンラインが置いてあった。軽く興奮しつつ、近づいてプライスカードを見ると、2万円でおつりのくる値段だ。「なんで、こんなに安いの?」と、ヘッドを見れば、フェンダーではなくバッカス(Bacchus)のギターだった。

 店員に頼んで棚から下ろしてもらうと、中国製のユニバース・シリーズだが、ピックガードやピックアップに保護シールが貼られたままの状態で、ほぼ新品である。
 これまで、バッカスのギターは買ったことはなかったけれど、値段の割に出来が良いという評判は聞いたことがある。じっくりながめ回しても、安価な中国製のギターにありがちな雑なつくりという感じはまったくしなかったし、改造ベースと考えてもいいような値段なので、いそいそとお買い上げとなった。

バッカスのシンライン

 家に帰って、早速弾いてみると、テレキャスターなのに分厚い音がでるという意外性もあって「良いやん、これ!」という感じである。
 細部を見ると、ピックアップはポールピースが一直線に並ぶタイプのもので、フェンダー製のものとは異なる。おそらく、同社のレスポール・モデルから流用と思われるが、安物のギターに多い音だけがでかくて、深みのないトーンのピックアップではなく、意外に良い音がする。

 フェンダーより若干幅の広いネックにも少々の違和感があったが、ネック自体は貼りメイプルながら、ヘッドにはキルトっぽい模様、裏には薄っすらとトラ目が出ている。素材自体はそれほど悪いものではなさそうだ。
 ネックも外してみたが、加工の精度が問われるネックポケットも、程よいタイトさできっちりと仕上げられていた。

 さらに、ボディの作りも悪くない。アルダーに思えるボディ材の木目も良い感じだし、Fホール周りの仕上げもなめらかだ。キャビティのザクリも「面倒だから、2個を1個にしちゃえ」的な弁当箱ザクリではなく、各ピックアップが独立したていねいなザクリだった。

バッカスのシンライン、ヘッド

 細部にこだわると、決して完コピ度は高くはない(ネックが4点止め、トラストロッドのシャフトがボディ側にあるなど)が、バッカスのシンラインは「なるほど、ウワサどおりに中国製のバッカスは良いではないか」と唸らせてくれるギターだ。でも、弾いているうちにいくつかの問題点も出てきた。

 まず、ボリュームとトーンのポットの動きが渋く、若干のガリもある。外してみると、数値やカーブは適正なものの、シャフトの長さが違う随分と古ぼけたポットが付けられていた。ピックアップセレクターもクリック感のない安物だ。
 正直なところ、電装系に関しては使い物にならないという印象だが、このあたりの交換はこれまでに何度もやってきたし、中古ギターを愛するものにとっては避けて通れない道である。結局、電装系の部品は総取替えし、ポットとスイッチを国産の新品、コンデンサはオレンジドロップ、ジャックはスイッチクラフトに換えて、配線材にはベルデンを使った。

 もうひとつ気になったのが、フレットのエッジの処理。これが雑なので、痛くはないけれど、弾いていると微妙なひっかかりを感じる。これまで、フレットにまで手を入れたことはなかったけれど、ヤスリでエッジを加工してみることにした。
 フレットにやすりをかけてみると、素材自体は意外に柔らかいので、簡単に削れる。調子にのって、削り過ぎないように気をつけながら、エッジを丸めていく。作業自体はそれほど難しくないけれど、老眼気味の目にはつらい作業で、かなり根気が必要だった。

 さらに、ダイカスト製の柔らかいサドルも、ビルローレンスのテレキャスターから外してストックしてあったブラス製のサドルの交換した。
 ほとんど弾かれていないのに、既に弦が少し食い込んでいるサドルは弦が切れやすくなる原因になりそうだし、サドルがしっかりしていないギターは芯のない音がするからだ。

 電装系を総取替えしたことで、音の抜けが良くなったし、ピッキングに対する反応も早くなったような気がする。さらにフレットのエッジを丸めたので、弾き心地も格段に良くなった。ひいき目も多少はあるけれど「少なくとも中国製の安物ギターのトーンではないな」と思う。少なくとも木部に関しては、国産のエントリークラスのギターに負けないクオリティだといえそうだ。

 しかし、貧弱ですぐにガリが出そうな電装系、雑なフレットエッジの仕上げ等の詰めの甘さは初心者向けのギターとすると残念なところか。
 自分でリペアできるのなら、出費はそれほどでもない。でも、ショップなどに頼むとなると、それなりのお金がかかるので、最初からワンクラス上のギターを買っておいたほうがお得のような気もする。

 と、ここまで書いてきて気がついたが、ぼくが懇意にさせていただいている釧路の中古楽器店「弦六本舗」の店長さんもバッカスをベースにしたカスタマイズをされていた。

バッカスBTE350店長スペシャル

バッカスストラト店長スペシャルver.102

 改造されている点は、シンラインとほぼ同じ。やっぱり、電装系とブリッジ、ペグあたりは換えると、格段に良くなるギターなんだろうな。

 店長さんは「軽四でフェラーリをぶっちぎろう(笑)」と書かれているけれど、腕さえあれば、それも可能かも。ぼくにはそんな腕はないけれど、バッカスのテレキャスター・シンラインをすごく気に入っている。フェラーリは無理としても、カローラくらいならぶっちぎれそうですぜ。

| エレキギター、再び | 22:09 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

いいですね、シンライン。
テレキャス大好きな私もいつかは手に入れたいアイテムです。

テレキャス+ハムバッカーってのは非常に興味があります。
ハムバッカーだとテレキャス独特のジャギジャギ感が薄れるんじゃないかと気にはなりますが…

シンラインは結構高値なんで私的にはカスタムを狙うかな?
と最近考えてます(笑)

| FINE | 2010/03/24 23:21 | URL | ≫ EDIT

テレは
私も興味のあるところです。安くても少し手を入れればまずまずのところまで持っていけるなら、バッカスも面白い存在ですね。

話の中に斉藤誠が出てきましたね。最近の彼はすっかりサザン、桑田のサポートメンバーのようになってますが、だいぶ前にアコースティックユニットを組んでいた頃は結構好きで聴いていました。3枚目のアルバムから悪のりがひどくなってサウンドがメチャメチャになってきたので聞かなくなりましたが・・・。

私のブロともの方のライブを見に行ったのですが、リッチーコッツェンモデルを使っていて、ハムの音とシングルの音の両方出せる感じでなかなか良い音を奏でていましたよ。

| テイルピース | 2010/03/25 09:27 | URL | ≫ EDIT

FINEさん、こんばんわ。

ぼくのシンラインはフェンダーではないので、正確な印象ではないかもしれません。
でも、リアに関してはハムバッカーながら、他のギターにはないシャキシャキ感も残っているような気がします。
フォロー構造、ハムバッカーということで、マイルドなテレキャスと思われがちですが、以外に暴れ者かも。

それとカスタムも良いですね。
あれはどちらかというと旧来のテレキャスに使えるフロントを付けたというイメージもありますが、シェイプはロックンロールギターそのものですね。
2ボリューム、2トーンなので、多彩な音が出て、意外に実用的なギターかも。

個人的に気になるのは、ラージヘッドのデラックスですね。
フェンダー迷走期の1本ともいえそうですが、あのスタイルには惹かれるものがあります。

| woodstock69 | 2010/03/25 22:16 | URL | ≫ EDIT

テイルピースさん、こんばんわ。

中国製のバッカスですが、安かろう悪いギターではありません。
むしろ、あの値段を考えると、すごくコストパフォーマンスが高いと思いますね。
ただ、ぼくのシンラインに関しては、そのままでは使いづらいという印象もありました。
ちょっと手を入れれば、すごく良くなるギターであることは確かななんですけどね。

斉藤誠氏、おっしゃるように最近は桑田御用達のギタリストという感じが強いですね。
でも、さりげにうまい人という印象があって、ちょっとひねくれたギターの好みも好きです。

| woodstock69 | 2010/03/25 22:26 | URL | ≫ EDIT















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