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鬼押出し園でジョン・レノンを感じた日

 「ジョン・レノン家族生活」という写真集がある。

409381001Xジョン・レノン家族生活
西丸 文也
小学館 1990-11

by G-Tools

 ジョンの一家のアシスタントしていた西丸文也氏(最近、お亡くなりになられたそうです。心よりご冥福をお祈りいたします)が撮影した写真は公開することを前提としたものではなかったらしく、あくまでもプライベートな家族写真ばかり。1982年の暮れに角川書店から出版され、1990年に小学館から再販された本だ。
 ジョンがすべての活動をやめて子育てをしていたハウスハズバンド時代を記録したもので、この本の中のジョンは世界一有名な普通のお父さんである。

 今はもう手元にないけれど、ぼくは角川書店から出版された最初の「ジョン・レノン家族生活」を持っていた。そして、わずか数年前に生前のジョンが日本の風景の中に普通に存在していたことに驚いた。あのジョン・レノンが東京の街や上野動物園を歩き、軽井沢で自転車に乗っていたからだ。

 この本が出版されたことによって、主夫時代のジョンが毎年のように日本を訪れ、軽井沢で避暑をしていたことが広く知られるようになった。「ジョン・レノン家族生活」はジョンの日本での残り香を探すためのガイドブックでもあったのである


 1983年の夏の終わりから初冬にかけて、ぼくは信州の白樺湖で住み込みのアルバイトをしていた。10月の連休が終わり、忙しさがひと段落したので、ぼく初めて3日間の休みをもらった。バイクに乗って、行った先はもちろん軽井沢だ。
 万平ホテルや白糸の滝、別荘地。初めて訪れた軽井沢、どこもが「ジョン・レノン家族生活」で見たことのあるような場所だったけれど、ぼくはジョンの気配を感じられなかった。

 しかし、最後に行ったシーズンオフの平日で人もまばらな鬼押出し園で、ジョンが写真集の中で鐘をついていたお堂を見つけた。
 「WORKING CLASS HERO」とプリントされた白いTシャツ、ジーンズに雪駄を履いたジョンの写真は、なぜか強く記憶に残っていた。ぼくはゆっくりとお堂に近づき、ジョンが手をふれた縄を握り、鐘を鳴らした。その時、体に軽い電流が流れたような気がした。
 もちろん、錯覚かもしれないけれど「わずかに数年にジョンがこの場所に立ち、同じように鐘を鳴らしていたのだ」と思うと、体が震えた。

 その後、ぼくは一度も軽井沢を訪れたことはないし、ずい分前にジョンよりも年上になってしまったけれど、相変わらず彼の残した音楽を聴いている。そして、毎年ジョンの命日には秋の鬼押出し園のお堂を思い浮かべながら、お祈りをする。


 最後に軽井沢でのジョンを描いた小説を紹介しておきたい。

4062649020ウランバーナの森 (講談社文庫)
奥田 英朗
講談社 2000-08-10

by G-Tools

 軽井沢で極度の便秘になってしまったジョンに様々な亡霊が訪れるというファンからすれば、とんでもないストーリーなのだが、ぼくはこの小説が大好きだ。
 この本の中には「愛と平和」でなく、和式便所にまたがり、過去の悪行を悔やむ普通の人間のジョンがいる。しかし、決して彼をおとしめるような話ではなく、どうして復帰後のジョンがあれほど穏やかな顔だったのかを作者なりに解き明かした本である。ぼくはこの本から作者のジョンへの深い愛情を感じる。 

| ビートルズとその周辺 | 19:06 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

たまたまなのか今年のジョンの命日には
ラジオからジョンの曲を聴かなかった。
今はジョージの方が良く見かけますね。

私は実は1年前まで長野で生活をしていたので
車で軽井沢へ行き、ジョンの足跡をたどっていた日々を思い出しました。

恥ずかしながら「ウランバーナの森」これから読もうと思います。紹介ありがとうございます。

| 64studio | 2011/12/12 19:46 | URL | ≫ EDIT

64studioさん、こちらにもコメント、ありがとうございました。

日本でのジョンの命日の扱いは、年々淡白になっているような。
ぼくの中では31年目のあの日は、未だに鮮烈な記憶として残っているので、普通の気持ちでは12月8日は過ごせません。
でも、ホントに彼を好きな人だけが、静かに追悼をする日で良いのだとも思います。

軽井沢の別荘で避暑なんてことは、ぼくにはまったく縁のないことで、薄汚いジャンパーにバイクのブーツという姿では、万平ホテルの中に入る勇気もありませんでした。
でも、80年代初めの軽井沢には、まだジョンの気配が色濃く残っていたような気もします。
「ウランバーナの森」は軽井沢でジョンの幻を追いかけたことのある人にはたまらない小説だと思います。
ぜひ、一読を。

| woodstock69 | 2011/12/14 22:42 | URL | ≫ EDIT

私も読みたくなりました。

和式にまたがるジョンかぁ・・・w

| エレクトニカ宗五郎 | 2011/12/20 23:28 | URL | ≫ EDIT

エレクトニカ宗五郎さん、こんばんわ。

「ウランバーナの森」は特にジョンのファンではなくても楽しめる小説に仕上がっていると思いますよ。
文庫もあるので、お暇な時にどうぞ。

軽井沢のジョン、有名な万平ホテルだけではなく、ヨーコの実家が持っている古い別荘にも泊まっていたそうです。
古い別荘だけに、トイレが和式だった可能性も大。
実話だったりして。

| woodstock69 | 2011/12/24 17:37 | URL | ≫ EDIT















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