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キャロル・キング、伝説のデモテープ

 唄のうまさは、声量や何オクターブの声域、音程の正確さといった類のもので計るものじゃないと、ぼくは思っている。
 よく「私はこんなに声がでるのよ。私の上手な唄を聴いて」と得意げに歌い上げる歌手がいるけれど、その手の歌声に心が震えることは、ほとんどない。むしろ、少し頼りなげで、揺れる動く気持ちを表現できる歌声に魅力を感じる。

 数年前、大阪で観たキャロル・キングのコンサートは、今でも鮮明に覚えている。
 ホールに彼女の声とピアノの音が響いた瞬間に涙がこぼれてきた。あれほどまでに、ぼくの心を強く揺さぶった声は、これまで聴いたことがなかった。

 最近のキャロル・キングの声は昔に比べると、少しかすれやすい。ギターでいえば、クランチ気味の声になることも多いのだが、それが彼女の魅惑のトーンでもある。そして、クランチ気味の声を巧みにコントロールしながら唄う姿は、まさにプロフェッショナルだった。
 声量や声域、音程とは別の次元にキャロル・キングの唄のうまさはあるのだ。

 そんなキャロル・キングのデモテープ音源がリリースされた。

B007EM6FTWLegendary Demos
Carole King
Hear Music 2012-04-24

by G-Tools

 ファンの方なら知っていると思うが、彼女はシンガーとしてデビューする前に、ゴーフィ&キングの名義でソングライターとして多くのヒット曲を書いてきた。
 そして、その曲を売るため、著作権登録するために、多くのデモテープを作った。そのデモテープの出来があまりに良いので、業界の人々に密かに愛聴されていたというのは、今では伝説に類する話になっている。
 その伝説のデモテープを収めたアルバムが、これだ。

 1961年から1970年に録音されたというデモ音源の音質は、お世辞にも良いとはいえない。しかし、若々しい彼女のすっぴんの歌声には、やはり心を揺さぶられた。

 そして、13曲ありデモ音源の中で、ぼくが一番驚いたのが「It's Too Late」の素晴らしさだ。
 シンプルなアレンジの「It's Too Late」は「タペストリー」に収録されているバージョンよりも、この曲が本来持っている凛とした別れの場面に漂う瑞々しい切なさが感じられて、あまりに美しい。



 上に挿入した最近のジェームス・ティラーとのライブの「It's Too Late」も好きだが、本来この曲は彼女のピアノだけでしっとりと唄われるべきなのかもしれない。

 デモ音源ということもあり、すべての人におすすめできるアルバムではないけれど、キャロル・キングの歌声を聴き続けてきた人ほど、このアルバムの良さが分かるのではないかだろうか。

| キャロル・キング | 18:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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