2005.09.15 Thu
秋の空気感にぴったりな「Speak Like a Child」
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今年の北海道は夏が長い。例年ならお盆が過ぎれば秋の気配が濃厚になってくるのだが、今年は9月中旬になっても夏の空気が残っていた。
しかし、昨日あたりから夜にしっかり布団をかぶって眠らないと寒くて、日中の日差しの中にも秋らしさを感じるようになった。北海道の夏の終わりは、いつも突然やって来る。そして、短い秋が終われば、すぐに長い冬である。
ストーンズの「A Bigger Bang」、ブルース・スプリングスティーンの「Live 1975-85」と、このところ夏らしく熱いCDばかりを紹介してきたので、今日は秋の透明な空気にぴったりな一枚を。
今日の午前中、柔らかな日差しの中で聴いたのは、ハービー・ハンコックの「Speak Like a Child」。ピアノトリオにフリューゲルホーン、アルトフルート、バストロンボーンがからんでいくというジャズのフォーマットとしては少し風変わりな構成が、なぜか秋の空気に似合う。特に2曲目の「Speak Like a Child」の流麗なピアノの流れと3管編成のホーンのアンサンブルは、ため息がでるほど美しい。
ついでにロマンチックで秋らしいジャケットも秀逸。素晴らしいデザインのジャケットが多いブルーノートの中でも、叙情性では一番ではないだろうか。
ハービー・ハンコックが「Speak Like a Child」を録音したのが1968年3月。彼はまだマイルス・デイビスのクインテットに属していた。
その頃のマイルスはジャズというフォーマットから大きく羽ばたこうとしていて、ハービー・ハンコックもレコーディングの時に「おまえ、今日はこれを使えよ」と、いきなり弾いたこともないエレクトリック・ピアノの前に座らされたりしたらしい。
ロックやファンクにどんどん接近していった過激なマイルスと一緒にプレイしていたくせに、ハービー・ハンコックはメロディアスでロマンチックな「Speak Like a Child」のようなアルバムを、こっそりとブルーノートで録音していたのである。
「Speak Like a Child」は当時マイルスが目指していた音楽とは大きく異なるかもしれないが、この多様性がハービー・ハンコックというピアニストの本質であり、魅力なのだと思う。
| ジャズの名盤 | 10:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑






















